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「九条さん…。僕と、ずっと一緒に居てほしいです…あっ!」
自然と出た言葉だったが、これは祐羽が本気で思っていることだ。
九条にはきっと色々な選択肢があって、いつでもそこへ手を伸ばし簡単に選べる立場にいる。
恋人ではあるけれど、まだまだ初心者の自分は九条が満足できる関係性を築けているのだろうか?
何も特別なものを持っていない自分から九条が離れていってしまう可能性もあるのだ。
だけど、できるならこの先ずっと自分と一緒に居てほしい。
この事件で改めて強く思ったこと…。
今回、何の役にも立たず、ただ助けて貰うだけだったお荷物な存在に、九条は何を思っただろう。
今の言葉も嫌がられてしまったのではないだろうか?
祐羽は言ってから自分が先走ったことに気づき、慌てて口元を押さえた。
しかし、祐羽の必死な気持ちが届いたのか、九条が頬を包みながら「ああ」と、静かに返してくれる。
それにホッとして「えへへ。良かった…。ありがとうございます」と顔を恥ずかしさに染めながら返し、九条の腕に強く抱きついた。
そのひと言だけで十分に心が満たされるほどに単純な自分。
「僕との約束ですから!」
「約束、な」
面白そうにフッと笑いながら頷いた九条に名前を優しく呼ばれる。
「祐羽」
そうして近づいてきた九条に、目を閉じて応えた。
会えなかった時を埋める様に深く絡むキスに、九条の気持ちも乗せられているのだと感じる。
熱い舌に咥内を刺激され、甘い痺れが全身を走っていく。
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