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九条さんと一緒に居たい。 ヤクザでも、危ないことがあっても、お父さんに反対されても、九条さんが好きなんだもん!! こんなに好きになった人と離れるなんて、僕には無理だよ…! でも、九条さんは? 九条さんは、僕のことそんな風に思ってくれてないのかな…。 不安な心が揺れ動く。 そんな心を写したかの様に陰った瞳で見つめると、その九条の目が優しく細められ口元が微かに笑みを刻むのを見て、祐羽の目も期待に光を再び帯びていく。 「分かった」 「!」 そう言って九条が強く抱き締めてくれ、祐羽は求めていた答えに胸が嬉しくて痛いくらいに疼いた。 また涙で瞳が潤んでしまい、自分でも呆れてしまうが、これは止めようのない涙だ。 「お前がそんな風に思ってくれていたなんてな」 「九条さん…っ!」 「祐羽。悪かった」 九条のまさかの謝罪に、祐羽は驚きに目を丸くした。 「お前には普通の生活を送らせてやりたかった」 言いたいこと、そして気持ちは分かるが、それは今の祐羽にすれば絶対に違う答えだ。 九条と離れて安全に暮らせても、それは幸せとは言えないから。 そんな状態で普通の生活なんて送れるはずはない。 「九条さん。僕は九条さんと一緒が一番なんです。あんなこと、もう二度と言わないでください」 「ああ」 「絶対にですよ?」 涙で顔をぐずぐずにしながら、念押しする祐羽の頬に手を当て、九条が撫でながら首肯く。 「分かった」 「九条さんは、僕の許可がないと別れたり、離れたりしたらダメですからね!」 真剣に言い募る祐羽に九条が嬉しそうに笑った。

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