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自分のせいでとんでもない事になったと祐羽は自分の下手くそさを呪った。
いくら中瀬がヤクザ組織の一員とはいえ、他の組員より細身な姿を見ると、無事で済むとは思えない。
おまけに多勢に無勢で、圧倒的不利だ。
これは止めなければ!と祐羽は立ち上がった。
「や、やめてください!」
「あ?!」
「バカ!お前は出てくんな!!」
祐羽は怖いのを我慢して目力全力で相手の前に立ち塞がる。
慌てて中瀬が祐羽を後ろに下げるが、今度は外崎が出てくる。
「外崎さん!?」と中瀬が慌てる。
「お怪我は無いですか?確かにボールを当ててしまったことは認めます。しかし、わざとじゃないんです。すみませんでした」
丁寧に謝罪した外崎は長い睫毛をパシパシさせて潤んだ瞳を向ける。
「まぁ、謝るなら許してやらなくもないけど…なぁ?」
「そうだな。謝れば」
「お姉さんも一緒にこっちに付き合ってくれるなら」
男達が満更でもない様子で笑いながら外崎を誘い「ダメダメ駄目に決まってんだろーっ!!」と再び中瀬が前に立つ。
「外崎さんと祐羽は本当にややこしくなるから下がってて!!」
「「え~」」
不満そうに声を漏らす二人に中瀬が眉を吊り上げる。
「え~、じゃない!!俺は二人の護衛も兼ねてんの!そこんとこ理解して!!」
「僕達は中瀬くんの護衛だよ」
外崎の言葉に祐羽がうんうんと頷いた。
僕のせいだし。それに、僕だって中瀬さんを守るんだ!
祐羽はむんっ!と気合いを入れた。
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