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「 この先、ずっとこんな展開続きそう…」 中瀬はあからさまに大きな溜め息をつくと、今度は頭を抱えた。 「ヤバい~またトラブルだ!絶対に眞山さんに怒られるぅぅぅ…」 「心配しないでください!眞山さんには僕が謝りますから!」 「そういう事じゃないんだけど、祐羽?」 理解してる?と言われるが何のことだかよく分からない。 「何がですか?とにかく、この前より全然怖くないので」 先日のトラブルに比べれば大したことはない。 今回こそ自分が先頭に立ち、無事に解決へ導いてみせると、相手を見上げた。 「僕も、二人を守る」 外崎が母性?を発揮して、唇を噛み締めたのを見て、中瀬は泣きたくなった。 …別の意味で。 「何をさっきからゴチャゴチャ言ってやがる!?チビは引っ込んでろよ」 「ムッ、引っ込まない!」 「いや、頼む!引っ込んでてくれ!!」 男、祐羽、そして中瀬が漫才みたいなやり取りをしたその時、テニスコートにバーンッ!!とドアの開く大きな音が響いた。 「おうっ、兄ちゃん達。うちのモンがなんか迷惑掛けとるようじゃのーっ!?」 堅気じゃない雰囲気を前面に押し出した紫藤がニヤニヤ笑いながら大声を出せば、男達は盛大にビクッと体を震わせ固まった。 その横にはヤクザ仕様の九条が眞山を後ろに引き連れての登場だ。 「あっ!九条さんだ!!」 九条を見つけた祐羽は嬉しくなって緊張感なく手を振った。 凶悪面で近づく九条に男達は顔面蒼白だったが、女性陣は「怖いけどめっちゃカッコイイんですけどぉ~」と、キャーキャーと小声で騒いでいた。 「あぁっ助かった!」 別の意味で助かったと、中瀬は心底安堵するのであった。

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