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お互いに視線を合わせて喜びを伝えあっていれば、その横を中瀬が「会長、俺はこれで。失礼します」と頭を下げ玄関へ。 祐羽が「中瀬さん、ありがとうございました!おやすみなさい」と声を掛けると「ああ、またな。おやすみ」と返ってくる。 目に(良かったな)とメッセージを乗せて。 どうやら中瀬に相当心配されていた様だ。 九条と会えない事が多く、会えてもお泊まりが無くなったりと寂しくしていたのを身近で知っていたのが中瀬だった。 自分と九条の関係を知っていて、こうして相談に乗って応援してくれる数少ない仲間の優しい気持ちがなによりも力になる。 こうして誰かとつきあう事が初めての祐羽には心強くとても嬉しかった。 歩き出した九条の肩越しにドアが閉まるまで中瀬を感謝の気持ちで見送った。 そうして心をホカホカさせていれば、直ぐにリビングへ辿り着いた。 九条にもう寝るか?と訊かれたが、それにはもちろん首を横に振る。 せっかく会えたのだから、もう少し起きて顔を見て話しがしたい。 そんな気持ちに気づいてくれる九条は微かに笑みを浮かべる。 祐羽の頬に九条から優しいキスがチュッというリップ音と共に施され、ソファへと下ろされた。 キスの擽ったさと嬉しさに頬を染めながらふふっと笑みを溢すと、九条にオマケとばかりにおでこへも軽くキスをされる。 隙さえあればキスをしてくる九条だが、祐羽も正直嬉しいので家の中では抵抗しない。 「風呂に入ってくる」 「はい。僕はテレビ観ながら待ってるので、ゆっくり入ってきてください」 祐羽の返事を聞いた九条がリビングを出て行くその背中を見送りつつ、祐羽は嬉しさに顔を綻ばせる。 やったー!今日は九条さんとたくさんお話が出来るぞ。 祐羽は嬉しさに、ちょっぴりワクワクする。

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