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黒板に書かれた名前を見ると、ほぼ女子が占めており、それに混じって三人ほど男子の名前があった。
女子と仲の良いメンバー構成で、彼らが立候補したのも納得できる。
給仕の一部は騒いで目立ちたいグループで固められており、祐羽は絶対に関わりたくない。
このグループと特にトラブルがあったわけてはないのに、何故か春の終わり頃にはメンバー女子嫌われていた。
なので、ここはやはり裏方で存在を消しておくのが得策だ。
そう思いながら何気なく見ていれば当の女子に睨まれ、慌てて賀川の胸元へ視線を逸らした。
(怖い…何で睨まれるんだろ)
そうして小さくなり悶々とする祐羽は賀川に「どうした?」と訊かれて「なんでもないよ」と笑うしかなかった。
そうしている間に調理係と盛りつける係が決まっていたようだ。
「それじゃぁ、残りは飲み物係ね」
念願の飲み物係の番になって祐羽は賀川、小野と共に手を挙げた。
とはいえ、もう残った数人が自動的に決まっただけだ。
これなら仲の良いふたりと一緒で楽しいだろうし、なにより自分の様などんくさい人間でも出来る安心感にホッと胸を撫で下ろしたのだった。
「では、これから各係に分かれてメニューや衣装、それと誰がどの時間に係で入るか等の相談をしてください。後から変更も大丈夫なので、決まったら黒板のここへ書いてくださーい!!」
もう既に移動が始まり委員の声が届かない程に教室は盛り上がっていた。
「飲み物係~ここに来てくださーい!」と、クラスメイトの河村が手を上げている。
祐羽もトコトコと河村のところへ向かった。
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