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そんな頼りの親友達も飲み物係に決まったはずだったのだが、「うーん、結構忙しくなるし給仕係もう少し要るかも…あと、女子ばっかりだからバランスよく男子も入れたい」という委員からの発言と、そして女子からの圧倒的な推薦により、イケメン枠として不本意にも給仕係へと賀川と小野は無理矢理押し込められてしまったのだ。 離ればなれになり「なんで俺たちが」と、泣き言を溢しながら、ふたりは去って行った。 かくして、祐羽の飲み物チームはしっかり者女子の河村以外は大人しめのメンバーが揃うことに。 親友と楽しくする予定は無くなってしまったものの、このメンツで良かったと安心する。 「それじゃぁヨロシクね」 河村の進行により、飲み物チームは準備物の確認や時間配分などスムーズに決めることが出来た。 「うちは時間余ってるから、オーダー表のデザインもやっときましょ」 テキパキ熟す河村に尊敬の眼差しを向けて「河村さん、凄い」と呟くと同時に(眞山さんみたい)なんて、スーツ姿の優秀な男を思い出すのだった。 文化祭はやはり一大イベントなだけに学生の間でも話題は持ち切りだ。 放課後の部活時間、バスケ部もそれぞれの組が文化祭で何をするかの話で盛り上がった。 祐羽がコスプレ喫茶をすると聞いて、部員が「月ヶ瀬、メイドするのか?」と聞かれたり、「コスプレするならアッシュルやってくれ!」「おっ、アッシュルいいな!!」とアニメの男の娘キャラのリクエストをされてしまう。 それに対して飲み物係の裏方をすると伝えれば「チッ。お前のクラスのヤツらは役に立たねぇな」とか散々部員達から言われてしまった。

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