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「小野くん、賀川くん、本当にクーポンありがとう」
「いや。別に大したことないから」
賀川が頭をくしゃくしゃっと撫で回してくる。
「それより、約束は守れよ?一緒に遊びに行こうな!」
そして小野が念を押すのに、祐羽は「うん!」と笑顔で頷いた。
・・・・・
「というワケで、このクーポン貰ったんです」
放課後、迎えに来た車の乗り込んだ祐羽は、隣に座る中瀬に文化祭のクーポン券を見せた。
「良かったな。いいヤツらだな」
「ふふふ。そうなんです。小野くんと賀川くんは、とっても優しいしカッコいいし、いつも僕に良くしてくれる心までイケメンなんですよ!!」
自分が誉められた気持ちになった祐羽は、照れながら友達を自慢した。
「そこまで言う…」
「そこまで言えます!」
「ふぅん。まぁいいけど、会長に今みたいにペラペラ言うんじゃないぞ?」
九条がいくら冷静な大人であっても感情がないワケではない。
可愛い恋人があまり他の男を誉めるのは、いい気がしないだろう。
「何でですか?」
しかし全く理解しない相手が恋人だと、苦労が大きいだろうと中瀬は上司に同情した。
「もういい」
きっと九条はそんな祐羽さえ許してくれるのだ。
そんな中瀬の気持ちも知るよしもない祐羽は、古典的に手の平をポムッとグーで叩くと閃いたと顔を輝かした。
「あっそうだ!今度の文化祭で中瀬さんに友達紹介しますね!」
「は?う、まぁ…顔は知ってるけど。そうだな、紹介して貰うか」
「あれ?小野くんと賀川くん見たことありましたっけ?」
※祐羽の誕生日お祝いメッセージをくださった方、ありがとうございました(*^^*)
いつもコメントやスタンプ等、本当にありがとうございます。
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