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「外崎さんだ!」 「あれはヤバい。マジでヤバい。色んな意味で護衛大変だと思う、同情」 祐羽がキラキラな目で外崎を迎える中、中瀬は目を細め渋い顔でそう呟いたのだった。 「迎えに来てくれてありがとう」 車に乗って来た外崎の優しい笑顔に、祐羽は「外崎さん!」と抱きついた。 「祐羽くん久し振りだね、元気にしてた?」 「元気にしてました。外崎さんは?お仕事疲れてませんか?大丈夫ですか?」 忙しい外崎の事を考えれば家でゆっくりさせてあげるのが一番だろう。 ここでも自分の我が儘を通してくれた事に申し訳なさが生まれる。 「大丈夫だよ。なんだかんだ忙しいのは隆成さんで、僕は形だけの秘書なんだよ。もっとサポート出来たらいいんだけどね」 最後は少し寂しそうに言う外崎に、祐羽はその気持ちが分かると思った。 自分と九条では年齢も立場も、そしてスペックが根本的に違うのだから仕方ないとはいえ、役に立てない歯痒さはある。 今は学生だが、将来九条の役に立てるのか心配だった。 それに比べれば、外崎は大人で賢く隆成の秘書という位置を得ているのだから、少なからず自分よりは十分役に立っている。 けれど外崎はそれでも足りていないと感じ頑張っているのだ。 そんな外崎や中瀬の様に、いつか九条の側で活躍出来る様になりたいと思う。 (ふたりとも本当に凄いな。僕もいつか…) その為には、せめて勉強を…と思いつつも本日行われた豆テストの五点は無かった事にし(今度から頑張る!)と誓う祐羽なのだった。

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