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九条は期待に応える為に一口食べた。 肉はそれなりの物を購入したのだろうし、レシピ通りに作った様なので味は普通だが、やはり全体的には固く肉汁は不足している。 焼き加減等は…結論から言うと、焦げていた。 けれど、祐羽が手作りしたハンバーグが不味いはずない。 「ウマい」 「本当ですか?!」 もう一度頷いて見せると、祐羽が「わー、良かった!」と心底ホッとした表情を浮かべた。 「でも実はちょっと焦げちゃいました…ごめんなさい。次はもっと上手く作れる様にします」 「いいからお前も早く食え」 「!――はい!いただきます」 黙々と食べる自分の姿を見て嬉しそうに笑うと、祐羽も自分の茶碗にご飯をよそい椅子に座った。 「九条さんのハンバーグは大きくしたのと、チーズ多目なんですよ」 なんて嬉しい事を報告してくれる恋人が可愛いくないはずもない。 「そうか」 「はい。特別サービスです」 くふふっと笑うと「僕も食べよ~っと」と箸を持ってスープに手を伸ばした。 それから食事を済ませるとマッサージタイムとの事でソファに寝るように言われ、それにも付き合うことに。 大きいソファなので自分の様な大きい体格の人間でも余裕ではあるが、まさかここでマッサージをされる日がくるとは…。 うつ伏せになった自分の上に祐羽が跨がってくる。 軽すぎて思わず「普通に乗ってもいいぞ」と言ったが既に全体重を掛けているらしく、もっと肉を食わせるか…と心配になってしまった。 どこまで過保護になればいいのか、思わず笑ってしまう。

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