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注目されるということが日頃無いだけに、恥ずかしさに顔が熱くなる。 「おっ、居た居た。来たぞ、祐羽」 「祐羽くん。ジュース飲みに来たよ」 それに比べてふたりはどうだろうか。 注目され慣れている人間の余裕なのか、全く周囲を意に介せず、自分へと笑顔を向けて小さく手を振ってくる。 興奮気味のクラスメイトや客の声が騒がしい。 それは校内放送として流されるBGMが掻き消される程だ。 「あっ、うっ、ありがとうございます。えーっと」 ついつい挙動不審になってしまう祐羽に助け船が出された。 「月ヶ瀬、とりあえず席に着いて貰えば?」 「窓際の二番の席が空いてるから」 小野と賀川に促されて頷いた祐羽は、漸く少し落ち着くことが出来た。 「それじゃあ、こっちの席にどうぞ」 賀川がスマートに席へと案内し、小野が周囲の野次馬を追い払う。 席に着いた中瀬と外崎は、そんな友人二人を交互に見て、それから祐羽に笑顔を向ける。 「お前がよく話してる友達?」 中瀬に訊かれて祐羽は「はい!」と元気に頷いた。 「えっと、賀川くんと小野くんです」 側に立つ賀川と野次馬を捌いて戻って来た小野をふたりに紹介する。 「へぇイケメンじゃん。お前、会長もだけどメンクイだよな」 「えっ、そんなことないですよ!偶然みんなカッコいいだけです」

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