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そのゆるんだ顔を見て、外崎の顔を思い浮かべ偉大さを改めて感じる面々であった。 ・・・・・ 「隆成さん、しっかりお仕事してるかな?サボって迷惑かけてないといいけど…」 「いやいや、さすがにサボるなんて。それに、そんな暇はないはずですよ」 外崎の心配する声に中瀬はナイナイと笑いながら手を振った。 祐羽を待つ間、隣の部屋の展示を見て回っている最中、ふと外崎は不安に襲われて思わず呟いていた。 その言葉に中瀬は「まさか」と否定した。 いくらチャラチャラしているイメージがあっても、紫藤もいい大人だ。 おまけに、あの歳で若頭補佐をしている将来有望な男で、それも今回は東京進出の第一歩というとてつもない大仕事。 やることは山ほどあるし、慎重には慎重を…という大変な時。 いくらなんでも、外崎は紫藤のことを心配しすぎだと思う。 「そう…だよね。いくら隆成さんでも、こんな大切なお仕事、サボったり嫌々言ってないよね?」 「はい。そうですよ。だから今日くらいは仕事忘れて楽しみましょう!」 「そうだね」 中瀬の笑顔に漸く外崎も笑顔で頷いた。 「でも、これで外崎さんも東京住みになりますね。そうしたら俺たちいつでも会えますね」 「うん。だけど組の東京進出、少し怖い気持ちもあるんだよね」

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