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祐羽の性格や過去から、その時の様子と行動が目に見える。
「連絡しましたか?」
「入れたけど出なくて―…」
それを聞いた中瀬が再び連絡を入れてみるが、案の定留守電に切り替わる。
「ったく、どこに…。何分前から居ないんですか?」
「話し始めて始めの数分は居たんだけど…」
外崎は手にしているスマホの画面を確認する。
「中瀬君が戻って来たのは通話後で…十三分経ってるよ」
「結構時間経ってますね。戻って来ないってことは腹でも壊してトイレか?それとも足止めくってるのか…。さすがのアイツでも学校で迷子になったりはしないだろうし」
自分達を残して黙ったままひとり文化祭巡りも考えにくい。
「俺ちょっと教室行って、それから校舎グルッと探して来ます。外崎さんはここで待っててください」
「うん。分かった」
「もし祐羽が戻って来たら電話してください。出なくても着信残してくれてたら俺も戻るんで」
そう言って中瀬は歩き出したが、校舎とは逆に行ってしまった。
それから戻って来たかと思うと、その隣には男子生徒をひとり連れて来ていた。
見覚えのあるその顔はバスケ部員で、手には手作りの看板がある。
どうやら宣伝係りをしている生徒の様だ。
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