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「あっ!もうこんな時間?!当番だから体育館に行かなくちゃ!」
「お忙しいのに引き留めてしまい」
「いえ!僕が話し込んでしまったので。では、また」
外崎にそう返すと「文化祭楽しんでくださいね」と頭を軽く下げ、颯爽と去って行った。
その後ろ姿をぐぬぬ顔で見送る中瀬とは反対に、祐羽が「先生、行っちゃった」とイカ焼き片手に呑気に言えば「先生って大変なお仕事だよね」と外崎が返した。
そんなメンバーをそれぞれ見ながら「うーん。なんか複雑そうな関係」と渋谷は顎に手を当てて呟いた。
・・・・・
あれから渋谷と別れて三人で文化祭を巡ったが、祐羽による脱線時間も長かった事もあり思ったほど回れなかった。
「すみません…」
「久し振りに文化祭みたいなイベント参加できて、めちゃくちゃ面白かったから逆にサンキューありがとな!」
「うんうん、そうそう。僕もとっても楽しませて貰っちゃった」
反省モードで萎れた祐羽に、中瀬も外崎も怒る事はもちろん無くて逆にお礼を言ってくれる始末。
「祐羽くんの入れてくれたジュース、美味しかったよ」
「う」
その言葉でうるうる涙が出てきた祐羽は外崎の胸に顔を埋めると、ちょっぴり嬉し泣きした。
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