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そう言われて祐羽は首を横に振った。
「いえ。疲れたのは疲れました。だけど楽しかったし、心地いい疲れっていうんですか?そんな感じなのでヘトヘトとかじゃないです」
エヘヘと笑って見せると九条が小さく笑った。
「そうか」
「はい!全然元気です。僕もバスケで体力ついてきたかもです」
得意気にムンッとお気持ち程度の力こぶを作って見せると、頭を撫でられた。
「食いながら寝るなよ」
そう一言残して玄関を上がって行く。
「食べながら寝ませんもん」
祐羽も靴を脱ぐと、空腹を感じながらその後を追った。
本当なら一緒に食事をしたいところだが、正直な祐羽の腹は盛大にグーと音を鳴らした。
それを不憫に思ったかどうかは知らないが、祐羽が風呂に入っている間に九条が簡単に見た目も味も完璧なパスタを作ってくれていた。
それを「おいしぃ!このパチュタおいちぃ!」とモグモグしていた祐羽は、シャワーを浴びて戻って来た九条にさっそく感想を伝えた。
「九条さん、このパスタとっても美味しいです」
「そうか」
洗いたての髪を雑にタオルで乾かしながら近づいて来る九条に「いつも美味しいですけど、今回はまた違った美味しさです!」と力説する。
それに特に何も言わずに頭をよしよし撫でた九条にチュッとキスされた。
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