朝ごはんを食べ終わると玄関のチャイムが鳴った。母が出ると玄関の方から「海人くんが来たよー」と母の声が聞こえた。僕は慌てて、玄関の方に向かうとにっこりと笑い 「迎えに来たぞ」と言われた。 「覚えてくれてたんだ」遊園地に行くとき僕が独り言のように言ったことを覚えていた。 「当たり前だろ」照れくさそうに言った。 「準備はできてるんだろうな」 「大丈夫いけるよ。」僕は母に行ってきますと声をかけ家の鍵を閉めた。 今日は海人が一人暮らしを始めるために引っ越した家の荷解きを手伝うのだ。つい最近知ったことだが海人は一人暮らしをするらしい。家から電車で通える距離で僕は電車を利用するつもりだが、海人は一人で暮らしたいと家を出て生活するそうだ。 海人の住処は学校から自転車で10分程度のところに建つアパートの2階の端の一室。外壁もきれいで、新しそうな建物である。そして、そのドアを開けてすぐそこに簡素な台所、引き戸の先には段ボールで埋め尽くされた部屋がある。冷蔵庫や洗濯機、電子レンジ、炊飯器などある程度の家電は運び込まれ設置されているようだった。 「お邪魔します」と声をかけ海人の新しい部屋に入る。手を洗い、僕は海人の指示を待った。 「今から家具を組み立てるぞ」 「わかった」 僕たちは協力しながら食器入れとテレビ台を組み立てた。組み立てるとき僕が説明書を読み、海人が組み立て一人で出来ないところは二人でして1時間くらいで終わった。 海人は段ボールのテープを剥がし食器を組み立てた棚に納めている。僕はテレビ線をつなぎテレビ台に乗せた。終わると僕は空の段ボールを潰したり、荷物を出したりしていた。 時計の針も12時を回っていたので海人に声をかけた。 「海人、そろそろお昼ご飯にしない」 「ああ、いいな。じゃあ近くのコンビニでも行くか」 コンビニに行き、僕は先に買い物を済ませて外で待っていると煙草を吸っている怖そうな人たちと目があってしまった。 「おい、なにジロジロ見てんだよ」 絡まれたくないという僕の思いは叶わずにらまれてしまった。 「おい、おい、おい、黙ってんじゃねーぞ」 お昼時で周りに人がこちらをチラチラと見るだけで助けてくれる気配はない。 「黙ってねーでなんか言えや」相手が僕に近づいてきたその時 「俺の連れがどうかしましたか」丁寧な言葉だが怒りを含む言い方で相手は動きを止めた。 僕の様子を見て素早く会計をして海人が来てくれたのだ。 「いや、そいつが俺らのことを見てきてよ、、」 「すみませんね。後で俺からも言っときますので」 海人の低く迫力のきいた声に怯えたのかそれ以上は何も言わず引き下がってくれた。 「結城、大丈夫だったか？なにもされてないか？」 「大丈夫だよ。海人のおかげで何もされてないよ」 僕は大丈夫だと言ったのに、海人はアパートに戻る間僕のことをずっと心配してくれていた。 アパートに戻り僕たちはコンビニで買った弁当を食べた。基本家で作られたご飯しか食べてこなかった僕はコンビニ弁当が新鮮だった。 食べ終わり、僕たちは荷解きの作業を再開させた。カラーボックスにマンガを並べ、押し入れには服やパンツなどの衣類を片付けた。 空の色が変わるころ、海人の部屋は完成した。隅に布団を敷き、真ん中にはテーブルがある。 海人と布団に腰をかけコンビニで買ったジュースで乾杯をした。 「結城、お疲れ様」 「海人もお疲れ様」 ペットボトルをテーブルに置き横を向いたとき、海人に押し倒された。海人の顔が目に前にある。僕は今日初めてをもらわれるんだ。そう感じた。でも僕は恥ずかしさと怖さが勝り押し返してしまった。 「ごめん。今日はちょっと」 海人が申し訳なさそうな目で見てきた。 「今日は早く夕飯には帰るって言ってるから」 家に電話をすれば泊まれると分かっていながらこの言葉を告げた。 「そうか。なら送っていくよ」 帰り道、僕は何であの時拒んだのか。海人の寂しそうな顔がちらつく。恥ずかしいと、怖いと、言えば大丈夫なのに。僕たちの間の距離はいつもより開いていた。 「．．．海人。公園に寄っていこ」 「時間大丈夫なのか」 「いいから、」 僕たちはいつもの公園に向かった。ベンチの傍にある桜の木は満開に咲き月明りでいつもより美しく見えるはずが悲しさで憎らしく思えた。 ベンチに座り二人とも喋りださず、ジーッと鳴く虫の声だけが聞こえた。何分経ったことだろうか。僕の重い口はやっと開いた。 「さっきはごめん。拒絶してしまって。ほんとは嬉しかったんだけど恥ずかしさと怖さが勝ってしまって．．．」 「俺の方こそごめん。結城のこと考えないで押し倒してしまって」 「．．．うん。欲を言うと次はちょっと優しくしてほしいかな」 「気を付ける。」 「海人、見て。桜の木」僕は頭上を見てこう言った。 「ああ、きれいだな」 「ねぇ、出会ってから去年だけ海人と見てないんだよ。この桜の木」 「そういえばそうだな。なら、来年もその次も二人で見るか」 「そうだね。ここに来ると何でも話せそうな気がするし」 僕は海人に触れるか触れないかの距離まで近づいた。 「結城、そろそろ親。心配してないか」 「あっ、そういえばそうだった」 僕たちはいつも以上に密着して手を繋いで僕の家まで送ってくれた。 「じゃあ、またな。次は入学式の日か」 「そうだね。その日は、、、泊まりたいな」恥じらいながら僕は言った。 「準備しとく」 「ねぇ、ちょっと待って」 「なんだよ」 僕は海人の頬に唇を当て 「次はよろしくね…。好きだよ…//」 と言い残し玄関に向かっていった。 ◇◇◇◇ 海人の家の引っ越しの準備を終え家に帰って夕飯とお風呂を済ませベッドで寝ている。 ……海人に「次はよろしくね…。」なんて言ってしまった。 次に会うのは入学式の日でその日はお泊りまでセットになっている。その日に僕の初めては海人に…。 噂では大きいって言われてるから入るかな。そんなことを考えながら下着に手を入れ後ろの穴を触り始めた。周りの筋肉をほぐして浅いところを触れる。まずは一本。円を描くように奥へと進めていく。履いている下着を脱いだ。完全に入るころには前の雄がいきりたっていた。今まで片手で数えるほどしか剥けていない僕のペニスがかわいらしく鎮座している。今日こそはと思って包皮に手をかけてみるが痛みが走り諦めた。 後ろの穴の入り口が緩み指を二本に増やし、ほぐすことに力を入れた。 「はぁ、、海人、、、、、」 僕の穴はますます緩んでいく。息が荒くなり、いやらしい音が聞こえる。指をさらに増やしてみる。最初は一本でもきつかった頃が嘘みたいだ。 こんなに入れば海人のも受け入れられるよね。 三本の指を中で動かし、小さなしこりを探し当てた。 「んっ」 そこを押し上げるために快楽が襲ってくる。反対の手で前にある竿を握る。包皮の隙間から先走る体液が出ている。包皮をつまんでクニクニと弄る一方で、後ろの手は出し入れを繰り返す。 「んっ…海人、」 後ろのしこりを軽く押し上げ、内壁を弄る。ごりッと奥が指で突き、今まで耐えていた快楽が押し寄せ、いきりたったペニスから白濁があふれ出した。 吐き出した液を拭き取り、こんなにもいやらしい姿を海人に見られるのは恥ずかしいと冷静になった。