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act.1 Honey Kiss 〜 the 4th day 3 ※

ぐったりと横たわったまま快楽の余韻に浸るアスカに、俺は軽いキスを繰り返す。 きれいでかわいくて、殺人的な色気を放つアスカ。 なあアスカ、俺だけにしとけよ。俺がいつでもお前を気持ちよくしてやるからさ。 喉元につかえた言葉を俺は飲み込む。 「……ハルキさん、上手だね」 乱れた呼吸を整えながら、アスカはしれっとそんなことを言う。比べるな、バカ。 「よく言われるよ」 男に言われたのは初めてだけどな。心の中で付け加える。 「妬けちゃうな……」 妬けちゃってるのはこっちなんだが、その淋しげな顔は反則だった。 「ハルキさんも、気持ちよくなって」 そう言って俺のものに触れようとする手を掴んで制止する。 「アスカの中でイきたい」 そう言えば俺の顔をじっと見つめて、こくりと頷いた。後孔に再び指を挿し入れると、中は熱く湿っていた。 「あ…、ん……ッ」 指を引き抜き、アスカの脚を開いて張り詰めたものの先端をあてがう。一線を越えるその瞬間、アスカは俺に囁く。 「ハルキさん、好きだ」 嘘だと、わかっていた。 「俺もだ」 アスカの疑似恋愛に、俺は付き合う。 「好きだよ、アスカ……」 その言葉にアスカの目が潤む。アスカの中はキツく締めつけながらも俺の侵入を許す。 「あ……ふ…あァ……ッ」 アスカは目を閉じて俺を受け容れていく。奥まで到達すると、目を開けてうっとりと俺を見つめた。 「大丈夫……動いて……」 俺が全然、大丈夫じゃなかった。 アスカの中は、びっくりするぐらい気持ちよかった。これじゃあ多分、持たない。先に一度抜いてもらわなかったことを激しく後悔する。 ゆっくりと動き出すと、それに合わせてアスカが喘ぐ。 「ん……あぁ、アァ……ッ、ン……ッ」 きれいな顔。悩ましい声。壮絶な快感。全くもって、無理だった。 「あ……アスカ…ッ、出る……!」 引き抜くことさえできなかった。俺はアスカの中に制御できなくなった精をぶちまける。 ――死にたい。 「ハルキさん、気持ちよかった?」 ごはんおいしかった? みたいなノリでアスカが聞いてくる。愚問だろ。 小さな蕾から吐き出された俺の欲望の残骸を、アスカがティッシュで受け止める。その光景はあまりにも卑猥過ぎた。 「もっかい、するぞ」 アスカは一瞬キョトンとして、艶やかに笑った。 「ハルキさん、元気だね」 お前がいやらしいのが悪い、と言いたかった。 「俺のでお前をイかせたいんだよ」 適当なことを言ってはみたが、本当のところは単にアスカとのセックスに溺れてしまっているだけだった。 「……嬉しいな」 アスカがふわりと笑う。こんなに淫らな状況でもその微笑みには穢れがない。繊細な手に握り込まれて、俺のものはすぐに復活していく。 指を挿入してアスカの中を弄れば、色っぽい吐息がこぼれた。いやらしい水音が部屋に響く。先程の余韻で既に準備は行き届いていた。 「あぁ、ハルキ、さん……ッ」 ねだるように腰を揺らすアスカにキスをして、俺は再びアスカの中を拓いていく。 「あ、あ……ッ、は、ァ……ッ」 アスカの中が俺にしっとりと絡みつく。なんでこんなに気持ちいいんだ。腰を動かすと、アスカは射精を誘うように俺を締めつけてくる。これじゃあさっきの二の舞だ。 そうはいくかと俺は必死に踏みとどまる。アスカが気持ちいいと言っていた一点を、ひたすら探っていく。指で触っているのとは感覚が違って、なかなか見つけられない。 「ああァ! ハルキ、さん、そこ……ダメだ……ッ」 アスカの身体が大きく震える。 ああ、見つけた。俺はそこをゆっくりと突き上げていく。 「あぁ、あ……アァ! ン……ッ、ああァ!」 アスカが必死に俺に抱きつく。 「アスカ、気持ちいい……?」 俺の問いかけにガクガクと首を振る。あまりに気持ちよさそうで、こっちまで引き摺られそうになるのをひたすら堪える。 「も……ッ、ダメ、あぁ、アァ……ッ!」 アスカの中が熱くうねり出す。絶頂が近いのだろう。 「あ、ぁ……ッ、ハルキ、さん、好き……ッ」 俺は何となく確信してる。俺にしがみつきながらそう言うアスカは、俺を通して別の奴を感じてるということを。 アスカ。お前が欲しい言葉を言ってやるよ。 俺はサキとかいう奴に激しく嫉妬しながら、俺の声がちょっとでもそいつに似てたらいいなと思う。 「アスカ……愛してるよ」 「あぁァ……ッ、あぁ、ああァ…ッ…!」 激しく収縮するアスカに引きずり込まれて、俺も精を吐き出す。 こぼれるアスカの涙を、俺は見なかったことにする。 午前0時。 俺が寝たふりをしている間に、アスカは部屋を出て行った。

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