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act.4 Lost-time Kiss 〜 the 2nd day 5 ※
悲鳴に近い声と共に、アスカの先端から断続的にドロリとしたものが吐き出される。流れ込む欲の証を残らず口内で受け止めて、収縮が収まったところで引き抜き、ゆっくりと飲み下した。覚悟していたような苦味はなく、するりと喉を落ちていく。
「ミツキ……」
肩で息をしながらぼんやりと焦点の合わない瞳で俺を見つめる。俺の知らない顔をして、アスカは艶やかに微笑んでいた。
熱に潤んだ眼差しがようやく俺を捕らえる。絡みついて離れないその視線を、俺はもう逸らすことなく受け止めることができた。
好きだと、確かにその瞳が訴えている気がした。
俺が着ている服を全て脱いでしまうと、アスカは悪戯っ子のように愉しげな表情になった。
「ミツキ、横になって」
言われるままに仰向けになった途端、アスカが覆い被さってくる。軽いキスの後に、柔らかな唇が身体を辿っていく。舌が触れたところが熱を帯びて甘く痺れていく気がした。
「おんなじこと、してあげる」
そう言うなり、アスカは屹立した俺のものを口に含んだ。ちゅぷりという水音が下肢から聞こえてくる。
アスカの口内は蕩けそうに熱かった。ゆっくりと上下に扱いては吸い上げられ、巧みな舌の動きが生み出す快感が次々と折り重なり増幅していく。
「アスカ……」
脳がぐらつくような強い感覚に思わず身体を起こすと、アスカが俺の昂ぶりを咥えたまま上目遣いでじっとこちらを見ていた。
手を伸ばして柔らかな髪を撫でれば、目を細めながら愛おしそうに先端にキスをしてくる。
「気持ちいい?」
頷く俺に「お返しだよ」と小さく囁いて再び咥え込む。丁寧な口淫に流されるままに限界は近づいてきていた。
「アスカ、イきそう……」
射精感を堪えながらそう訴えると、アスカはより一層強く吸い上げてきた。翻弄されるままに、溜め込んでいた熱を吐き出してしまう。
「……ん……ッ」
アスカは俺から出た精を残らず口の中に受け止めて飲み込んだ。強烈な余韻を引き摺りながら、快楽の波は次第に鎮まっていく。
「……すごく、気持ちよかった」
その官能的な眼差しを見つめながらそっと口づける。愛おしくて堪らない。
「アスカとひとつになりたい」
しなやかな身体を抱きしめてそう言うと、アスカは頷いて俺に覆い被さってきた。不安そうな顔を見せながら俺の手を取り、下肢へと導く。指先に触れた後孔は、しっとりと濡れていた。
「本当に大丈夫……? だってミツキ、男の人とは」
「アスカが欲しいんだ」
その言葉を遮って、背中に腕を回して抱き寄せる。窄まりを指でそっと弄れば耳元で小さな喘ぎ声が聞こえた。そのままゆっくりと挿入した中指を、アスカは深く息を吐きながら受け容れていった。
「……ふ、ぁ……ッ」
アスカの中はもう熱く潤っていた。そっと指を動かすと、俺にしがみつきながら声をあげる。
「ミツキ……ッ、あ、あぁ……」
「アスカ……好きだ」
熱い内壁が強く締めつけてくる。指先が奥の方を掠める度に、アスカは大きく身体を震わせた。
「ここがいいの?」
「ああ、ん……、あぁ……ッ」
奥を強く擦ってやると、高い声がこぼれた。感じてくれていることが嬉しくて、指の本数を増やしてそこを集中的に攻め続ける。
「ミツ、キ……、も、イきそ……ッ、あぁっ」
「いいよ。イって」
触れてもいないのにアスカの先端からは蜜がこぼれ落ちて、腹の辺りを濡らしていく。しっとりと汗ばむ身体を抱きしめる腕に力を込めれば、アスカは俺の肩先に顔をうずめた。心臓が壊れたみたいに高鳴って、今まで感じたことがないほどの興奮を覚えていた。
「ああ……ッ、あ……ああァ……ッ!」
腕の中で身体が痙攣して、指が何度も締めつけられる。震えが収まってから、アスカは力なく俺に身を預けた。
「ミツキ……欲しい……」
乱れた息の中、アスカが俺を求めて腕を伸ばす。果てたばかりの身体は燃えるように熱く火照っていた。
荒い呼吸を無理に抑えて、ねだるような甘美なキスが落ちてくる。半身に一段と熱が集まるのを感じながら、俺は起き上がってアスカを組み敷いた。
「アスカ、大好きだ」
後孔に先端をあてがえば、濡れたそこは吸いつきながら俺を誘う。アスカは俺をじっと見上げていた。その眼差しは熱を帯びていて、なのにひどく不安げだった。
「どうした?」
「ねえ、ミツキ。ずっと……」
今にも泣き出しそうな瞳に、俺は言い聞かせる。
「ずっとアスカの傍にいるよ」
だから死んでしまった奴に囚われるのは、もうやめろよ。
「アスカの全部を受け止めて、ずっと愛していく。アスカと一緒にいたい。そのためなら何でもするよ」
きれいな瞳からこぼれ落ちる涙を、手を伸ばして指先で拭った。
「だから、俺のことだけ感じて」
「……ふ……っ、あ……」
俺はゆっくりとアスカの身体を拓いていった。アスカは息を吐きながら、俺を受け容れて包み込んでいく。最奥まで到達すれば、身体の中心から湧き起こる快楽は波のように全身へと広がった。
越えられなかったラインを、越えた。
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