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act.7 Angelic Kiss 〜 the 1st day 4 ※

愛おしむようにそこを軽く食んだ唇が、耳から滑り下りていく。チュッチュッと音を立てながら首筋を辿り落ちるかわいらしいキスの柔らかな感触に、いちいち心臓が高鳴る。 舌先で鎖骨をなぞるように舐めてから肩先に押しあてられた唇が、そっと離れた。ハルカはそのまま俺の身体を降りて、おもむろに胸の頂きを口に含んだ。 ちゅる、という音がすると共にじんとした奇妙な感覚に襲われて、反射的に顔を上げる。 「──ハルカ」 そこはいいよ。 そんなニュアンスを込めて呼び掛ければ、仕掛けた悪戯がばれてしまった子どものように愉しげな微笑みを浮かべながら、ハルカは俺を見つめていた。 何なんだ、このかわいさは。 小さな頭に手を掛けて柔らかな髪を何度も撫でていると、もう一度そっと小さな突起を啄ばまれる。 その唇はすぐに胸元から離れて、今度は身体のラインを辿るように脇腹を降りていった。くすぐったさの入り混じる快感を我慢しながら目を閉じてじっとしていると、やがてハルカの唇が身体の中心に辿り着く。 既にそそり勃っているその根元を右手で握りしめて、ハルカは躊躇いもなく口に含んだ。温かな咥内に包まれて、ビクリとそこが小さく跳ね上がる。 ハルカは俺の半身を緩やかに扱き上げながら、先の括れを舌先で丁寧になぞっていく。湧き起こる快楽の波に深く息を吐きながら、俺は右手を伸ばした。 ハルカは俺の手を空いた手で取り、確かめるように何度も指先で掌を撫でてから握りしめる。繊細できれいな手は少しひんやりとしていて心地いい。そっと握り返すと、二人の体温が少しずつ溶け合っていく。 熱い昂ぶりをゆっくりと奥まで咥え込むハルカの髪に、もう片方の手を埋めて梳いてみる。サラサラと柔らかな質感が、指の間を擦り抜けてこぼれていった。 ハルカは俺の半身を最奥まで呑み込んでは軽く吸い付き、舌を絡めながら先の方まで引き抜く動きを繰り返す。時折鼻から抜ける声が、また堪らなくかわいい。 丁寧な口淫は恐ろしいほどに巧みで、俺はひとたまりもなく追い上げられていった。 「──っ、あ、ハルカ……ッ」 限界の間近で引き抜こうと身体を起こせば、しっかりと腰を押さえつけられる。 ハルカがそれでいいのなら本望だった。俺は甘えるように力を抜いて、温かな口の中へと欲を放っていく。 ハルカは先端を咥えたまま、収縮が止まるのをじっと待っていた。俺の吐き出した全てを残らず舌の上で受け止めてから身体を起こし、こくりと飲み干す。 「……ハル、カ」 驚いて起き上がれば、ハルカは妖艶に微笑みながら首に両腕を絡ませて抱きついてくる。 「気持ちよかった?」 掠れた声が耳元で甘く響いて、ゾクゾクと背筋が震える。慣れた手順を踏むように一連の行為をこなすハルカに、俺は気圧されていた。 それなのにこの子は穢れのない瞳に小さな光を揺らめかせながら、俺の返事を健気に待っている。その表情がまたかわいかった。 「うん、すごく気持ちよかったよ」 素直にそう答えれば、ハルカはホッとしたように表情を緩ませて唇を重ねてきた。軽く触れるだけのキスを繰り返しながら、込み上げる愛おしさに付随して、考えたくもない疑問が湧き起こる。振り払おうとしても、心の片隅にこびりついたように離れない。 胸の内を渦巻くその淀んだ感情が何なのかを、はっきりと自覚してしまう。 ──ハルカ。お前、一体どれだけの男にこんなことをしてきたんだ。 それは紛れもなく嫉妬だった。 けれど、それをこの子にぶつけるほど俺は分別の付かない人間ではないつもりだった。 「次は、ハルカが気持ちよくなる番だね」 喉元につかえた言葉を口にする代わりに、そう言って細い身体を抱き寄せる。 背中に腕を回して支えたままそっと押し倒せば、ハルカは瞳を煌めかせながらうっとりと俺を見上げた。 その顔はただきれいなだけではなく、大人びているのにどこかあどけない。そんな二律背反する魅力で、ハルカは俺を捕らえてしまう。 深いキスを交わして、舌を絡ませながら華奢な身体のラインをなぞるように右手を降ろしていく。やがて硬く屹立したものに指先があたって、俺はその形を確かめるように掌で包み込み、握りしめた。 奇妙な感覚だった。初めて手にする他人のものを、俺は恐る恐る扱いていく。自分で自分のものを触るのとは訳が違う。繊細そうなそこを何度か丁寧に上下させてみると、ハルカの喉奥でくぐもった声が鳴った。 「……ん、んっ」 合わさる唇の隙間から、鼻に抜けた声がこぼれ落ちていく。 その官能的な響きをもっと聴きたくて、気づけば俺は夢中で手を動かしていた。ハルカは時折煽るように細い腰を捩らせて押しつけてくる。 「……ん、ふっ、ぁ……ッ」 唇を離して、苦しげに首を仰け反らせて喘ぐ白い喉元に噛み付くように口づけた。熱を扱く手の親指を先端に滑らせれば、ぬるりとした感触が広がっていく。 「あ、ぁ……」 先走りを塗りつけるように親指で円を描きながら、握り込んだ手を上下に揺すっていくうちに、ハルカの息が苦しげに上がり出した。 「ハルカ、大丈夫? 気持ちいい?」 「ん、あ、いい……」 吐息混じりの喘ぎ声を漏らしながらそう答えるハルカの瞼がうっすらと開く。そこから泣きそうに潤んだ瞳がそっと覗いて、ぼんやりと俺を見つめる。 縋るような眼差しを捕らえたまま、小さく開いた唇を啄ばんだ。 肌を合わせるごとにハルカの身体から放たれる甘い匂いは強くなっていく。 もう一度軽くキスをして手の動きを速めていけば、ハルカは身体を強張らせながら、与えられる快感に上擦った声をあげた。

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