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第4話 部活紹介だ!
翌日俺たち一年生は、三限四限に体育館集合させられ部活紹介が始まった。
生徒会長の挨拶、学年主任から注意事項等がありいよいよだっ! どきどきする。文化部から順に始まった。
え~出てこないじゃんなつきさん!
とうとう最後の文化部……読書部が呼ばれた。元気の良い返事と共に立ち上がったのは……きた~きた~きた!なつきさん!。周りから綺麗~美人~ざわめきが止まらない。
「ほら! お前ら煩いぞ! 静かに!」
俺の担任が怒鳴っている。
そうだ! お前ら煩い! なつきさん頑張って!
照れ笑いをしているなつきさんが
可愛い。
「加藤先生有難うございました。
では,改めて、ただ今ご紹介頂きました読書部副部長の佐々木夏生です。
本日は部長の橘がお休みのため
代わりをさせて頂きます」
何を話していたのかなんて
耳に入ってこない。全く上の空だった。
俺の脳内は佐々木夏生 佐々木夏生 佐々木夏生 読書部 読書部 読書部
それです埋め尽くされていた。
すべて終了し一年生のみ体育館に残され、この後の日程などの説明があったが
それも耳に入ってきてはいなかった。
「こう!何処にした? 俺やっぱバスケ部にする! 鈴山巽先輩格好良いんだもん」
聞かれてもいないのにオレは叫んでいた。
「俺! 読書部」
ギョッとしている美智也が固まっている。そりゃそうだ俺が読んだ本と言えば
怪傑……りと……三人組? だったか
後にも先にもその二冊だけなんだから。
まだ美智也の方が読んでるかも。
「え~~~~って なんでよ~」
なんでよって、お前には関係ない。
「美智煩い! 入りたいんだよ。本読みたいの!」
美智也は全然納得為てない。
「説明ちゃんと聞いてた? 活動日とか調整出来れば運動部もはいれるんだよ。
だから読書部の人も陸上部と掛け持ち為てるって。さっき言ってたよ!」
それも聞いてない俺。
だが然し! 体験入部の日程だけはしっかり覚えていた。今日から三日間だ。
放課後が待ち遠しくてしかたない。
すべて上の空~佐々木なつき先輩!
えっ! 俺やばくない? 絶対やばいよ! なんで佐々木なつき先輩でいっぱいになってるの?
うつるのか? これってうつるのか?
美智也からうつってしまったのか?
男子が気になる体質が……ウッソー
でも傍に行きたい。話したい! 気持ち収まらない!
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