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第24話 確かめ合う事
夏と幸は自分たちも話したいことがあるとかで、後は二人で何とかしろと、
帰ってしまった。
いやいや……そんな御無体な!
「おい! 待てよ!」
「先生! ふたりがああ言ってくれるんだから引き留めないでください。それに幸たちだってふたりになりたいでしょう」
そりゃ判るけど……でも……
「じゃあな、後は宜しくね美智也君」
夏の言葉に美智也はウンウンと嬉しそうに頷いている。
しっかし参った! 本当参った……。
「先生……緊張し過ぎだよ。ねぇこっち見て」
今からリードされていたら拙い。
俺は心を決めた。
「美智也はさっきの俺の話し判ってくれたかな?」
「勿論です! 先生と両想いに為ったんですよね……で、この関係を大切にしていく為に努力するんですよね、お互いに」
よしよし判ってくれたか~良かった~
「兎に角先の事はわからんだろう? だから、美智也の気持ちを大切にして欲しいんだ。これからだって素敵な奴は出てくるわけだしな。こんなおっさんを切り捨てる事だって起きてくるぞ~一筋になんて考え無くて良いからな」
美智也は声を荒げて、
「先生! それおかしい! そんなのお互い様でしょ! だからか、だからか
お互いに大切に為しようって事だろ?
先生……好きなんだ! どうしようもなく。いっぱい愛していくんだ真咲を!」
呼び捨て? 呼び捨てしたよな。
顔が熱い。格好良いじゃないか!
そして俺より数段大人。ああなんて格好悪いんだ俺は。
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