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バタンと開けた扉の先。 大きなクローゼットにかかってる沢山の服を束にしてぎゅっと抱きしめながら、崩れるように中へ座る。 「はぁ…は、ぁ……あぁっ!」 服や中の空気からラーゲル様を感じて、ビクリと達した。 「あ、ぁ……ん……っ」 (もっと…もっと……) 余韻で震える手で、座ったままどんどん服を引っ張りハンガーから落としていく。 それを集めて、抱きしめて、自分の周りに敷き詰めて。 絶対高い服。シワなんか付けたらきっと大変。 けど、今はそんなことを考えるより先に身体が動く。 クローゼット内に充満している空気さえ勿体なくて、バタリと内側から扉を閉めて。 「は、はぁー、は……ぁっ」 暗がりの中。 扉に彫られてる模様の隙間から入る明かりを、頼りに。 「あぁ…ぁ、ひ、〜〜っ!」 ひたすら、ラーゲル様を思い浮かべながら服を掻き抱いた。 「ロカ」 ぼぉっとする目の前が、バタンと一気に明るくなる。 「ーーーーっ、これは……凄いな」 苦笑気味に呟かれる声。 でも、それには抑えきれてない興奮が滲み出ている。 「部屋に入って驚いたぞ。 終わったばかりの発情の匂い。なのにお前は何処にもいない。 匂いの元を辿ってみれば……随分可愛らしい場所に巣を作ったな。服をベッドまで運ぶ余裕が無かったか?」 「ラー、ゲル…さま……」 大好きな番の香り。番の声。 まだぼやける視界の中、両手を伸ばすとぎゅうっと抱きしめられた。 「ぁ、あっ、ぁ!」 待ち望んでいた体温に、それだけでビクッと達してしまう。 「ロカ、私が来るまで何回達した?」 「そ…な、の……わかっ、な」 「ソファーも此処も随分濡らしたな。 まだ溢れているのか?」 「ぁ……ずっと…止ま、なぃ……っ」 ドロドロの蜜は、達する度に溢れ出してきゅうきゅう後孔が締まる。 (も、げんかい……) もう駄目。 服なんかじゃ、匂いなんかじゃ足りない。 ラーゲル様のその身体で、僕を噛んだ、その身体で 「おねがっ、抱いてぇ……!」 「ーーっ、」 グイッと、敷き詰めた服ごと抱き上げられた。 そのままベッドまで運ばれて、ガバリと降ろされ乱暴に服を脱がされて。 「も、いいから……そのまま、挿れてっ」 「っ、ロカ!」 「あ!あぁ、ぁ、あぁぁあっ!!」 やっと来た欲しかったものに一気に身体を貫かれ、快感で頭が真っ白になりながら ただひたすらに、その背にしがみついて声を上げたーー 〜fin〜

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