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突然だけど、僕の瞳は青色だ。 母さんも父さんも日本人なのに何故か青色の瞳の子が生まれてしまって、当時は浮気とかを疑ったらしいんだけど遺伝子検査でしっかり2人の子だってことが判明した。 がっつり青いわけじゃなく、控えめの淡い水色っぽい感じ。 みんなと違う瞳の色に特別感があって、僕はこの色が大好きだった…けど、周りはそうじゃなくて…… 幼稚園に入った瞬間からいじめられ、気持ち悪いと言われて小学校でもいつも仲間はずれ。 どうして僕はみんなと一緒じゃないんだろうって一気に自分が嫌いになった。 地元を離れたくて、遠くにあるこの学園を受験して。 カラコンと出会ったのは学園に入学する少し前。 これを付けることで、僕はようやく〝普通〟になれた。 今も、目立たないよう大勢の生徒の中に紛れひっそり生活している。 友だちやクラスメイトも誰も瞳のことを知らないし、同室者にだって言ってない。 だから、これを知ってるのは担任の先生くらい。 ーーあぁ、それと もうひとり。 『あのっ、コンタクトはずしてもいいですか……?』 『うん? なぁに…?』 この瞬間をちゃんと目に焼き付けたくて、レンズとかそんな余計なもの間に挟まず綺麗なまま覚えておきたくて。 意識が朦朧としているあの人へ馬乗りになりながら、慌ててはずしたんだっけ。 (ふふふ、懐かしい記憶) それは、もうずっと昔……あの人だって覚えていない、あの夜の出来事のこと。 絶対誰にも言えない、僕だけの泣きたくなるくらい幸せだった、秘密の時間。 僕は、 僕は〝あの日〟 記憶のない王子様を誘い、そのベットの上で ーー彼に、抱かれました。

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