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8.おねがい

「う~~…」 優しくてオトコマエ、好意的に見えた橘は、実はエロくてイジワルだった。 でも、確かに一方的に視ちゃったことは悪いと思うし…… しょうがない、やるか! 俺は御神木の前に桜の木ぐらいの(決してツツジぐらいなんかじゃない!)自分のモノを晒す覚悟を決めた。 だけど、ベルトに手を掛けたまではよかったんだけど、………そこから先に進めない。 なんでか指先が震える。 こんなすごいモノ持ってるヤツが、俺のを見て貧相って思わないか……鼻で笑われないだろうか?ガッカリしないだろうか……? 考えれば考えるほど、手が動かなくなる。 「うぅ…、たちばなぁ」 責めるように見上げて名前を呼べば、眉尻を下げて頭を撫でてきた。 「ごめん、ウソウソ。からかっただけだから泣くな泣くな」 「っ──たちばなぁ!」 やっぱり橘はいいヤツだったー! そうだよなー。だって、ち○こ視たこと、快く許してくれたもん! 全然責めなかったし、秘密の共有もしてくれたし。 絶対、俺のち○こ見ても笑ったりしない! 橘はきっと、そう言うヤツだ!! 抱きついた手を緩めて、困ったように笑うその顔を見上げ、口を開く。 「なぁ、橘。自分で脱ぐの恥ずかしいから、橘が脱がせて」 「………は!?」 あ、また顔が固まった。 「だーかーらー、俺のち○こも見たいんだろ?見せるから、脱がしてってば」 この時俺はまだ、自分の発言がいかに不用意なものであったか、気が付けずにいたのだ。

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