12 / 25
12.モテ男の本気
「───周防、大丈夫か?」
目を開けると、心配そうな顔をした橘に抱きかかえられてた。
「あ……はぁ…、うん、だいじょうぶ。気持ちよすぎて、クラクラしちゃった」
「っ…!!……そうか。よかった」
ようやっと自由になった唇ではふはふと空気を吸い込んでると、目を細めた橘が顔を寄せてきて、俺の口端に垂れた唾液をペロリと舐めとる。
酸欠を起こし掛けて赤くなってた顔が、一瞬でもっと熱くなったのを感じた。
ゾワゾワってした。
モテ男の本気、スゴ過ぎる……、うぅ…
俺、勝てる気がしない。
不意に風が吹いて、ヒンヤリした空気が太腿を撫でる。
秋空の下、晴れて気候は心地良いけれど、吹く風は冷たくなってきたな…なんて関係ないことを考えては熱を抑える。
だけど、ふと何かおかしいことに気付いて太腿を見下ろせば、いつの間にかスラックスもパンツもずらされていて。
お尻も、膨らんで上を向いた前も、快晴の空の下にすべてが丸出しになっていた。
なんて早業だ。全然気が付かなかった。
わお!俺のカレシ、テクニシャン。
橘は更に右脚からニ枚の布地を抜き取ると、自分の膝の上に向かい合うように俺の体を抱きかかえる。
「続き、出来そうか?」
一瞬気が遠くなっただけの俺を心配してか、そう訊いてくる。
そんなにち○こ膨らましといて、なに気ぃ使ってんだよ。
樹齢二千年にパワーア~ップ!ってサイズにさせてさ。
俺のココも、こんなにしておいて?
「なんの続き?」
抱き着いて、肩に顔を擦り付けて、重なる腰を僅かに揺らす。
それから上目遣いで見上げて、からかうようにニヤリと笑った。
お前もちょっとは、俺に翻弄されなさい。
だけど……
「気持ちいいコト」
耳に息を吹き込むように低音で囁かれれば、カラダと分身がブルリと震える。
やっぱりモテ男には敵わないみたいだ。
ともだちにシェアしよう!