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12.モテ男の本気

「───周防、大丈夫か?」 目を開けると、心配そうな顔をした橘に抱きかかえられてた。 「あ……はぁ…、うん、だいじょうぶ。気持ちよすぎて、クラクラしちゃった」 「っ…!!……そうか。よかった」 ようやっと自由になった唇ではふはふと空気を吸い込んでると、目を細めた橘が顔を寄せてきて、俺の口端に垂れた唾液をペロリと舐めとる。 酸欠を起こし掛けて赤くなってた顔が、一瞬でもっと熱くなったのを感じた。 ゾワゾワってした。 モテ男の本気、スゴ過ぎる……、うぅ… 俺、勝てる気がしない。 不意に風が吹いて、ヒンヤリした空気が太腿を撫でる。 秋空の下、晴れて気候は心地良いけれど、吹く風は冷たくなってきたな…なんて関係ないことを考えては熱を抑える。 だけど、ふと何かおかしいことに気付いて太腿を見下ろせば、いつの間にかスラックスもパンツもずらされていて。 お尻も、膨らんで上を向いた前も、快晴の空の下にすべてが丸出しになっていた。 なんて早業だ。全然気が付かなかった。 わお!俺のカレシ、テクニシャン。 橘は更に右脚からニ枚の布地を抜き取ると、自分の膝の上に向かい合うように俺の体を抱きかかえる。 「続き、出来そうか?」 一瞬気が遠くなっただけの俺を心配してか、そう訊いてくる。 そんなにち○こ膨らましといて、なに気ぃ使ってんだよ。 樹齢二千年にパワーア~ップ!ってサイズにさせてさ。 俺のココも、こんなにしておいて? 「なんの続き?」 抱き着いて、肩に顔を擦り付けて、重なる腰を僅かに揺らす。 それから上目遣いで見上げて、からかうようにニヤリと笑った。 お前もちょっとは、俺に翻弄されなさい。 だけど…… 「気持ちいいコト」 耳に息を吹き込むように低音で囁かれれば、カラダと分身がブルリと震える。 やっぱりモテ男には敵わないみたいだ。

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