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「ん?そんなにニヤニヤしてどうしたんだい?」
「いやっ、別に……」
慌てて口を拭う。こっちは余裕なんかないっての……!でも正直な気持ちに嘘はつけなかった。
わかってる。俺は男で日比谷も男。きっと俺の片想いだって。日比谷は俺に人間的な興味はあっても、個人的な感情はないだろう。ただ、今までつまらなかった毎日にときめきを与えてくれた。嫌いだった学校が楽しみになった。こんな日々が続くのなら他には何もいらない……そう願った。
その後浮かれ気分だった俺は作業がなかなか捗らず、結局日比谷の手を煩わせてしまったのは言うまでもない。
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