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12.ツインテールの女の子1

放課後の教室、担任が出て行ってすぐに、相馬が鞄を持って席へ迎えに来た。 そして今日は何故かそれに、相馬の友達が3人ばかり続く。 「なあ、3年フッたってマジ!?」 「オレ、相馬にオンナ切れたの初めて見たわー」 「つーか相馬さぁ、オンナいねーと角谷にベッタリなのな」 うるせーな、こいつの友達連中。 そういや相馬の周りって、テニス部以外は、群がる女にさらに群がるハイエナが主なんだった。 俺の友達は、物静かで大人なやつが多いから、騒がしくなくて居心地良くて…。 「よし!せっかく1週間もオンナいねーんだから、ナンパしにいこーぜ。相馬いたらすぐ引っかけられっしょ」 「おっ、いいねー。任せちゃうぜ、相馬ちゃん」 あれから一週間、か……。 そろそろ飽きる頃だろう。 2日と彼女のいなかったこいつにしてみたら、長く持った方かな。 バッグを持って席を立つ。 「俺ナンパ行かないよー」 ……なんで、相馬の声が追っかけてくる…。 「今好きな子いるから」 「えっ、付き合ってんの?」 「うん。誠意を見せてるとこだから、そう言うのは卒業すんの」 そんな話しながら、真横に並んで歩いてんじゃねえ。 「んだよ~、オンナ切れてねーじゃん」 「なに?別のガッコ?」 てめーらも、勝手についてきてんじゃねえ! 「なーいしょ」 「あー、それ、人妻だろー」 人妻と不倫で誠意とか、意味わかんねーし…。 「JCじゃね?それか女子大生かOL」 選択肢の幅が広すぎるだろう!

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