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33.最後のキス3

軽く触れた唇が離れて、これでお終いなのだと、…目を開く。 至近距離の真剣な瞳が、やんわりと細められた。 「まぁだ。目、瞑ってて」 「え……?」 開いた唇の間に、上唇を押し当てられた。 まだ…終わってなかったんだ……。 首を支える掌、その腕と、シャツの胸元にぎゅっと掴まる。 「…んっ……」 舌先で下唇を弄ばれて、息が跳ね上がった。 軽く体を押し当てられて、床に仰向けに寝転がされる。 「……は、ぁ…っ……ぅん…」 息継ぎの間も与えられなくて、息が苦しい。苦しいのに、気持ちいい……。 「睦月…気持ちいい…?」 「ん…」 「うん…。気持ちよさそうな顔してる…」 離れきらない唇が、俺の唇と擦れ合う。 「…まだ…?」 このまま続けてたら、体がおかしくなっちゃう……。 「まだ。…ずっと」 笑ってそう答えると、相馬は唇を強く押し付けてきた。 「…ぁ…っ……」 ちょっと強引なのも、乱暴にされるのも…… 体の芯が、ブルリと震えた。 ほんとに…ずっと続けばいいのに…… 相馬が、俺の右脚を両脚で挟むように体の位置を変えた。 太ももに硬いものが擦り付けられて、体がびくりと震えてしまう。 「ごめん。しないから…擦るのだけは見逃して」 「…うん……」 キスが深くなっていく。 くちゅり、と音が聞こえて、……さっきの颯斗兄と壱哉さんのキスを思い出した。 なんか…すごく、えっちぃ感じがした……。 颯斗兄が、いつもと違ってなんだか色っぽくて…。 舌が口の中をくすぐってくるから、追いかけて絡めとる。 あぁ…ずるい…。自分ばっかり、俺の太ももで気持ちよくなって…。 「…ふぁ…っ……そ…まぁっ…」 「…睦月、触ってほしい…?」 「…だ…め…っ……キス…だけ……ひゃんっ」 「…なに?」 「そんなっ…擦っちゃ…っ……太もっ」 「太ももで擦られると、感じちゃう…?」 首を横に振ろうとするけど、いつの間にか両側から掌でがっちり挟まれていて、目で訴えるしかできない。 相馬は訴えを受け止めたのか、フッと笑みを零すともう一度体の位置をずらした。 「…太もも弱いんじゃ、しょうがないよね」 脚が、相馬の膝で押し広げられる。 「だから、代わりに間に入れて」 なんだろう…。椅子に座るときなんかは自ら開いてる筈なのに、こうして脚を開かされると、なんだか恥ずかしい…。 相馬の両脚が、広げた太ももをさらに押し開いて……ゴリュ、とそれがそれに、押し当てられた。 「ひ…ゃぁあっ…」

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