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35.穏やかな休日1

朝食を終えて、休日の午前中をリビングでまったりと過ごす。 あったかくて眠くなってくるのは、ソファーで後ろから颯斗兄に抱っこされているからで、それを見る涼司兄は、 「颯斗、お前そろそろ弟離れしろよ…」 通常運行。颯斗兄に微妙な視線を送る。 「冗談じゃない。うちの睦月は宇宙一可愛いんだぞ。離れた隙に変なのに攫われたら、俺はテメェを殺すぞ、涼司」 「なんで俺を殺すんだよっ!?」 涼司兄も懲りないよな…。 颯斗兄に意見したって取り入れてもらえるわけないんだから、大人しく従ってればいいのに。 ほら、俺なんか未だにほっぺにチューも素直に受け入れてるってのに。 「大体、宇宙で一番可愛い睦月と、二番目に可愛い俺がいるのに全く可愛がろうとしねぇとは、…チッ、テメェそれでも兄貴か」 「妹なら可愛がるよ」 「黙れこの妹フェチ近親相姦野郎。妹もいねぇくせにとんだ妄想AV借りてきてんじゃねぇ」 「ばっ…!おまっ、睦月の前で…っ!」 「お兄ちゃんになら私のぜんぶ、あげてもいいよ、ってか?」 「あ~~っ!もうこんな時間じゃないか!休日出勤行ってくる!睦月!兄ちゃん会社行ってくるからな」 「…あ、うん……いってらっしゃい…」 「行け行け。そして二度と帰ってくるな、変態妹フェチ野郎」 「うわ~~んっ、颯斗のバカヤロー!」 涼司兄は泣きながら出掛けて行った……。 バタバタバタ……ガチャッ、バタン、カチリ…… 涼司兄が玄関の鍵を掛けてようやく、開きっぱなしだったリビングの扉が自らの重みで閉まった。 涼司兄も居もしない妹がどうこう言ってないで、早く彼女作って落ち着いてくんないかな…。 そして、親と俺たちを安心させてください。お願いします。

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