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放たれた憎悪10

「圭吾?」 「なんでもねぇよ」 「ぼーっとしすぎ」 「そだな」 「ね、明日、私行くからね」  止めても行くからね。  そこまでして、得たいのが類沢なんだから理解に苦しむ。  ホモレイプ犯だろ。  それ以上にはならない。  少なくとも、オレにとっては。 「案外、明日で決着ついたりして」 「そしたら凄えな」  このとき  オレの心を占めていたのは  どうしようもない不安と  無力感  有紗すら止められないオレが  類沢を止められるはずがない  そんな無力感  紅乃木なら  紅乃木なら  なにをするんだろう  なぁ、アカ?

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