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番外編 子供預かりました

夕方になって夏目さんがやって来た。あおくんは昼寝から起きたばかりで、寝惚けながら夏目さんに「おかえりぃ」と言っている。 「夏目、悪かったな。」 「いえいえ、こちらこそ、あおの面倒見てもらって······ありがとうございます。」 「あおくん、すごく可愛いですね。弟にしたーい!」 「あはは、よかったな、あお。」 夏目さんに抱っこされたあおくんは、志乃の手を掴んでそのまま離さない。 「志乃お兄ちゃんもねぇ、お家に帰るんだよー!」 「志乃さんは帰らないよ。ちーたんとあおが帰るんだろ?」 「ぁ、ちーたん!ちーたんどこ······?」 「ここだよ」 ソファに置きっぱなしだったぬいぐるみをあおくんに渡す。それをむぎゅっと抱きしめたあおくんは志乃の手をいつの間にか離していて、代わりに俺がこっそり志乃と手を繋いだ。 「じゃあ、帰ります。ありがとうございました。」 「いい。気を付けてな」 「はい!あおも、バイバイして。」 「ん、志乃お兄ちゃんも、梓お兄ちゃんもバイバイ。」 手を振ってきたあおくんに、俺達も手を振る。 可愛くて可愛くて、ずっとここにいていいよ、なんて言いそうになる。 結局帰っていったあおくんと夏目さん。 静かになった部屋で、志乃を見る。 「帰っちゃったね。」 「そうだな」 「俺も子供欲しいなぁ。」 「子供はいいけど、俺はお前に手がかかるからな。忙しくなりそうだ。」 「はあ?志乃だって俺が子供の世話ばっかりしたら拗ねるくせに!」 そんな不毛な言い合いが、今はすごく楽しかった。 そして、今回のことで志乃も子供が好きで、俺が小さい時もこうして遊んでくれてたんだろうなぁって思ったのは秘密。 番外編 子供預かりました END

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