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第15話

薬を飲んだらベッドで寝るように言われて、大人しくそれに従った。 「志乃が眞宮組の若頭だってのは知ってるかな?」 「はい」 「そう。なら君の事が街で噂になってるのは?」 「え···?」 噂にって、何のだろう。 冴島さんを見ると苦笑を零して「志乃が君を監禁してるってね」と言った。 それを聞いて背中にゾゾっと嫌な感覚が走る。そんな噂が立っていただなんて知らなくて、怖くなった。 「でも安心したよ。志乃が君に暴力を振るってなくて」 「暴力···」 あれは、性的暴力では無いのだろうか。 昨日だって身体を散々弄ばれて、その結果がこれだ。喉が痛いのも、昨日、声を出し過ぎたからな気がする。 「さて、他に聞いたいことは?」 「···今は、思い付かない、です」 本当は聞きたいことは山ほどあるのに、頭がうまく働かない。 「そうだね。じゃあ眠った方がいい。志乃が帰ってきたら起こした方がいいかな?」 「···今日、帰ってくるんだ···」 「それはわからないけどね。君の様子を見て起こすかどうか考えるよ。今はおやすみ」 目元を掌に覆われる。 暗くなった視界。途端、眠気に襲われて意識を手放した。

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