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第22話 R18
映画を観終わると梓はそのまま眠ってしまった。
その寝顔は昔と全く変わっていない気がする。
「ベッド、連れて行くか」
梓を起こさないように、ゆっくりと抱きあげ、寝室に連れて行く。
ベッドにおろすと梓が薄く目を開く。
「···志乃」
「何だ」
頬を撫でると擦り寄ってくる。その姿が愛しい。
「志乃も、寝よ」
「···ああ」
隣に寝転がるとすぐに俺に寄ってきた。
抱きしめると、また眠りに落ちる。
「···抱きてえ···」
次に目を覚ました時、時間なんて関係無く梓を抱いてやる。
そう思いながら、梓の寝顔をぼーっと見つめた。
***
「ぁ、あうっ、う、っ···!」
眠りから起きた梓を後ろから押さえつけた状態で律動する。
初めて抱いた頃より梓の後孔は俺を受け入れるようになったし、梓自身も快感を感じられるようになっていた。
「っ、はぁ···」
何度も達して痙攣する梓を仰向けに寝かせる。
キスをすると視線があって、梓の顔が赤くなった。
「も、無理···っ、何も、出ないぃっ」
「別に出さなくてもイけるだろ。」
「やだっ、志乃、お願い···許して···っ」
可愛くそうお願いしてくる梓。
梓の願いなら聞いてやらないこともないが、それだとまだ一度も出せていない俺が苦しい。
「···あと1回」
「あっ、あぅぅ···っ!!」
開かせた脚の間に体を入れ、ペニスを後孔に埋める。
涙を流して首を左右に振る梓は、シーツに縋り快感に耐えていた。
それがどうにも気に食わなくて、梓の腕を掴む。
「縋るのは俺だけにしろ。」
「ぇ、っ、あ、あ──ッ!」
そのまま梓の腕を首に回させる。
そして梓がもう無理だと泣いて訴えてきたところで、中がきつく締まり、梓の中に射精する。
「ぁ、つ···熱い、志乃···っ」
「はぁ···」
背中を屈め、梓の唇に噛み付くようにキスをする。舌を絡めると必死でそれに応えてくれるのが嬉しい。
「んっ、ふ···ちゅ、ん···」
「梓···」
早く、全てを打ち明けたい。
そして、このあやふやな関係に終止符を打ちたい。
そう思いながら、梓の頬にキスを落とした。
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