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第44話 R18
「はぁ、はぁっ、あ、ぁ···っ、う、辛、い···志乃さ、ください、もう···っ、あぁっ、ぅ···っ!」
暫くすると涙声で訴えてきた夏目を仰向けにする。ゴムをつけて後孔にペニスを宛てがうと嬉しそうに柔らかく笑った夏目が、「入れて」と伝えてきたから、構うことなくペニスを挿入する。
「ぅ、あ、はぁ、あぁっ、お、きい···っ」
「っ、痛くねえか」
「ぁ、な、ないっ、ないから···動いて、くださいっ」
泣いている夏目。
濡れた頬を撫でて、奥を突くと喉を鳴らして背中を反らす。
「ぁ、あっあぁ!き、もち···気持ちぃっ···!」
「はぁ、っ」
シーツを掴み快感に耐える夏目は、目を開けて俺を見て柔らかく笑う。
「志乃、さ···好き、です、ずっと···好きです···っ」
「ああ、知ってるよ」
顔を近づけ、額に唇を落とす。
それだけでも幸せそうな表情をする夏目に、胸が締め付けられそうな思いになる。
「ぁ、あ···しの、さ···もっと、くださいっ···俺の中、もっと、して···っ」
ガツガツと奥や前立腺を突く。
暫くすると声も出せずに達した夏目が、気持ちよさから少し怖くなったのか上に上に逃げ出した。
「夏目」
「ぁ、は、はい」
「こっち」
1度ペニスを抜き、体を起こさせ、壁を向いて膝たちになるように伝えると俺の言った通りにする夏目が可愛らしい。
「何、するんですか···?」
「お前が逃げられないようにする」
「えっ」
そう言って夏目の足を左右に割りその間に膝を入れて後ろから後孔にペニスを挿入した。
「ひゃ、あぁぁっ!ぁ、あっ、え、やだ、いやっ···あっ、あぁ!」
壁に手をついて何とか逃れようとする夏目は、泣きながら顎をあげ、上を向いて快感に耐える。
「はぁ、はぁっ、ン···っ、しの、志乃さ、ん···っ、いや、ッ、あ、待って、くださ、あぁっ!」
「ごめん、待てない」
「いっ、あぁっ、あ!···ッ、はぁ、あっ」
少しして、後孔が強く締め付けてきて、その締め付けに耐えれずに欲を出した。
律動を止めると、俺の膝の上にそのまま座り込んだ夏目が俯いて未だに体を震わせている。
「あ?ドライでイッたのか?」
「はぁ···気、持ち、よすぎて···」
ゆっくりとペニスを抜き、夏目をベッドに寝かせてやる。
「疲れただろ。少し寝てろ」
「いや、でも俺、仕事が···」
「いい。俺の命令だって言えば誰も何も言わねえよ」
「それは言えないだけです」
タオルを投げると自分が出したもので汚した腹を綺麗にし、それを床に落とす。
「志乃さん」
「どうした」
「···俺はもう、あの家には行けませんか」
悲しそうなその声が決断を鈍らせる。
「···梓が出ていけば、いつでも来ていい」
「それはいつくらいの予定ですか」
「わからない。あいつが記憶を取り戻したら、多分···出て行くんだと思う」
ずっと俺から逃げたがってる梓のことだ。きっと記憶が戻れば逃げるように出ていくんだと思う。···俺のことなんて、微塵も考えないで。
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