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第58話 R18
朝起きて、ベッドの淵に腰掛ける。布団に包まり眠る夏目の髪を撫でた。
その頬には涙のあとがあって、少し可哀想に思った。
隣に寝転び、布団の上から抱きしめる。もぞっと動いた夏目は「しの、さん···?」と掠れた声で名前を呼んできた。
「悪い、起こしたな」
「···いいです、志乃さん···触って、気持ちいい···」
夏目の頬に触れる。それだけで嬉しそうに笑う夏目が可愛い。
「志乃さん···」
「あ?」
「もう少し、寝たいです」
「ああ。いいよ、どうせ今日は休みとってんだろ?」
「ふふっ、バレてましたか」
どうせ俺に時間が欲しいと頼んできたすぐあとには、親父に休みをもらいに行ったんだろう。
「志乃さんも寝てください」
「ああ」
布団の中に俺も入り、目を閉じる。
夏目の体温が心地よくて、気がつけば眠りに落ちていた。
***
優しく髪を梳かれて目を開けると夏目が微笑んで俺を見ていた。
「おはようございます」
「···おはよ」
「俺、そろそろ起きます。志乃さんは?」
「···起きる。」
ゆっくり起き上がると夏目がトン、と俺にもたれてきた。夏目の肩に腕を回し引き寄せる。
「ん、志乃さん」
「夏目···」
「はい、わっ、あ!」
そのまま夏目を押し倒す。
いつの間にか下着を履いていて、下着を下ろせば夏目は顔を真っ赤にした。
「ひっ!い、今から、するんですかっ!?」
「足開け」
「んっ、う、待って···志乃さんっ、待って···」
足を閉じて隠そうとする夏目を抱きしめる。
体を起こさせ夏目の尻を撫で、双丘を開いて後孔に触れる。
「あっ、あぅ、ずるいっ、ずるいっ!」
肩を掴んで羞恥に耐える夏目は、俺の首を噛んできた。
「こういうの、本当は好きなくせに」
「···っ、う、でも、ぁ、あぁっ!」
否定をしなかった。それがまた俺の熱を昂らせる。
「そのまま力抜いてろ」
「っ、ぁ、ぬ、濡らしてくださいっ」
「なら抵抗するな、わかったか?」
「···あっ、あ、はい···」
夏目を離し、四つ這いにさせると夏目は恥ずかしそうに体を小さく震わせる。
「ちょっといつもと違うことするか」
「えっ、な、何っ」
「大丈夫、痛くねえから」
ローションを手に取って後孔に塗りつける。
朝方までヤっていた訳だから解れてはいた。この様子じゃすぐに挿れられそうだ。
「挿れんぞ」
「ぁ、っ···うぅっ!」
ゆっくり中に入れて、そしてまた抜く。それを繰り返していると中がキュウキュウと締め付けてきて、夏目の甘い声も、耐えることが出来ずに漏れる。
「はぁ···はぁ、あっ、あ!あぁぅっ、奥まで、ちょうだいっ、志乃さんっ」
「可愛いな」
後ろから夏目の腰を掴んで、激しく抽送する。
「あっ、あ、あ、あぁっ、いく、いくっ、でる···っ!」
「いいよ、イけ」
夏目の背中が大きく反れて、それと同時に後孔がより強く締め付けられた。パタパタとシーツに精液を飛ばし、体に力が入らないのか上半身をベッドに預けている夏目。
そんな夏目の腕を引っ張り、俺の胸に背中をくっつけさせる。
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