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第104話 R18

グチュグチュと音が鳴る。 志乃のペニスを後孔に受け入れて、シーツを掴んで背中を反らした。 シーツを掴んでいた手を取られ、志乃の背中に腕を回すように言われる。そう言えば前も、そんなこと言われたなと思いながら、短い息を何度も吐いて涙を流した。 「動くぞ」 「ぁ、いいよ···っ、あ!あ、あぁっ!」 久しぶりに受け入れる大きいそれが、お腹の中を突き上げる。大きな圧迫感に混じって、感じていた快感が、いつの間にか体中を巡っていて、頭が溶けてしまいそう。 求めて、与えられる愛情がこんなに嬉しいものだとは知らなかった。 けれど、それを知ってしまうと今度はもっともっと、求めてしまう。 志乃に愛してほしい。 志乃に俺のものになってほしい。 「ぃ、やだ、志乃···っ、いかな、で···っ」 志乃の顔を両手で挟む。 俺から離れないでほしい。ずっと。 「離れ、ないで···っ、俺のこと···好きにな、って」 「···っ」 「ぁ、あぅっ、すき、好きっ···志乃···もっとっ」 「梓···っ」 一度吐き出してしまった感情は止まらない。 「ぁ、あっ、しの···志乃···っ」 俺を見てくれる人が、俺を大切にしてくれる人が欲しくて欲しくてたまらない。

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