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第138話 R18
「力抜け」
そう言われたけれど、どうしてもそれが出来ない。だって、すごく気持ちいい。多分軽く達してしまっていて、志乃はそれを知ってか知らずか、中に挿入された指を動かした。
「はぁぁっ、ぁ···!」
「梓、出来るだろ」
キスをされて、数回頷いた。
深呼吸をすると自然と体から力が抜けていく。
「上手だ。ほら、ちゃんと足抱えて」
「ぁ、待って···志乃、ゆ、ゆっくりしてほしい···ちょっと、怖い···」
「ああ。」
久しぶりなのに、気持ちよすぎて怖い。
ぐちゅっと音を立てて動く指は、俺の気持ちいい所を的確に触れていく。
「ひゃぁっ、あぁあ、あっ、あ!い、いく、イっちゃうっ!」
「いいよ、出せ」
志乃の指が前立腺に触れて、我慢出来ずに達した。足がピンと伸びて体を痙攣させる。気持ちよくて頭が馬鹿になりそう。精液で自らの腹を汚した。
「はぁー···はぁ、志乃···キスしてぇ···」
ほとんど力の入らない腕は、ちゃんと足を抱えることも出来ない。
「ん···ちゅ、···ふっ」
お願いをすれば沢山キスをくれる。こんなに甘くて優しいセックスは初めてだ。
ゆっくりと指を抜かれて、ビクビクと痙攣する体に志乃がまた、キスマークを残していく。
「挿れるよ」
「ふっ···ん、ちょうだい···」
閉じかけていた足を開いて、志乃を見る。
熱が後孔にあてがわれると、早く欲しいと言うように後孔が収縮する。
「あ、あぅ···志乃、早くぅっ」
そう言うと、またキスをされて、それと同時に志乃のペニスが中に入ってきた。大きくて熱くて、頭の中はもうトロトロに溶けている。
「はぁぁ、ぁ···あっ、お、きぃ···っ」
「はぁ···」
トン、と奥にあたって、中がキュウキュウと志乃のペニスを締め付けている。その感覚に達しそうになるけれど、志乃の背中に腕を回し抱きついて、何とか耐えた。
「志乃···動いて、いいよ···っ」
そう言うと額に唇が落とされ、優しい瞳と目が合って、嬉しくなる。
ゆっくりと志乃が動き出して、生理的な涙がぶわっと溢れ出た。気持ちいい。気持ちよくておかしくなりそう。
「あん、ぅ、んっ、ああっ、あ、あ、っ!」
「梓···梓···っ」
志乃の髪を引っ張って顔を寄せる。
唇に噛み付いて、それから首や肩にも歯形を残す。
「はぁ···っ、あっ、志乃···志乃、イって、きもちく、なって···っ」
「なら、もっと奥入らせて」
最奥だと思っていたそこは、どうやら違ったらしい。志乃がゆっくり腰を進めてきて、それ以上は無理だと思って首を左右に振った。
「ひぃぃっ!こ、こわっ、あぁ、志乃ぉっ!」
「大丈夫、もう入る」
ゆっくりとしていた志乃の動きは、突然激しくなった。すると奥の奥、そこがこじ開けられて俺はその衝撃と快感に一瞬、目の前が真っ白になって、気が付けば達していた。
「あぁぁっ!ぁ、やぁっ、だめぇっ!うご、かな、でぇっ!!」
「はぁ···中でイったのか?すげえ締め付けてくる」
「ひゃぁぁっ!い、いく、また、またイっちゃうぅっ!あぁ、あ!!」
勝手に出る涙も、飲み込めない唾液も零れていく。
「っ、出る···」
「んっ、ぐ、あぁ、あ!あぁぁっ!!」
志乃が中で射精する。それと同じタイミングでまた達してしまった。また中で達したようで、快感が長く続いてまともに焦点を合わせることが出来ない。
「梓」
「···し、の···待ってぇ···」
「ん」
荒い呼吸をなんとか整えようとするけれど、どうにも俺はまだ達しているようでそれが出来ない。
「···はぁ、はぁ···」
「治まったか?」
「ん、ぁ···うん···」
「ならもう1回」
「ひぃっ、や、ま、まって、まっ、あ、あぁぁっ!」
もう1回と言ったくせに、志乃は結局その後何度も俺を愛してくれて、翌日の俺の体は辛いと悲鳴をあげたのだった。
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