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第139話
***
大学生活も残り2週間を切った。
もうそれきりで辞めるとわかっているけれど、試験ではいい点数を取りたくて勉強する。
「勉強するのはいいけどよ、触るの禁止ってのはどうなんだよ」
「昨日も散々触ったでしょ」
「昨日はお前がもっと触れって言ったんだろうが。」
1人で勉強をしたかったのに、座っているのは志乃の膝の上。どうやら俺に構ってほしいらしい。後ろからグチグチ言ってくるから、鬱陶しくてペンを持つ手を止め振り返る。
「あと30分だけ、静かにして」
「それ終わったら?」
「···触っていいよ」
明日から試験なんだ。頼むから30分だけ我慢してくれ。その気持ちを込めて志乃の目を見つめると溜息を吐いた。
「わかったよ」
「ありがとう」
早速勉強を再開する。
志乃は俺のお腹に手を回して抱きついていて、けれどそれも気にならないくらい集中した。
お陰で30分経つ頃には試験範囲の内容は全て復習できてペンを起き、一気に脱力した。
「終わった?」
「···終わった」
志乃にもたれて目を閉じる。すると後ろから顎を掬い取られキスをされた。
「眠いのか?」
「···疲れた」
「なら暫く休んでろ。」
体を志乃の方に向けて、志乃の肩に頬を付ける。背中をぽんぽんと撫でられると眠りに落ちそうになった。
「寝ちゃいそう」
「寝てもいい」
「でも···志乃に触っていいって言ったから」
「疲れてる奴にちょっかい掛けたりしねえよ。ほら、寝ろ」
そう言われて目を閉じる。
起きたらさっきまでやってた範囲を忘れてたりして。それは嫌だなぁと思いながら、夢の世界に落ちた。
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