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番外編 怖い人の恋人達
「今日浅羽に来てくれ」
「えっ!?ハル君!?」
朝早く、ハル君から電話があった。内容が内容なだけに大きな声を出してしまって、隣で寝ていた志乃が目を覚まし「何」と掠れた声で聞いてくる。
「でも、でも待って!急にそんな···」
「志乃には俺から話すから。じゃあな!」
電話を切られた。座る俺の腰に腕を回して抱きしめてくる志乃の手を握る。
「志乃、おはよう」
「···ん、おはよう。どうした···ハル君って聞こえたけど、晴臣さんか···?」
「うん···志乃に連絡来ると思う。···志乃、中入る」
「おいで」
布団を捲り、中に招いてくれた志乃。
抱きつくように中に入ると抱きしめ返してくれる。
「志乃、寒い」
「ん」
志乃の胸に顔を押し当てて匂いを嗅ぐ。
凄くいい匂い。俺の大好きで安心できる───······
志乃の携帯が音を立てる。
志乃は煩わしそうに顔を歪め、携帯を手に取った。今度は志乃が上半身を起こしてベッドに座る。
「晴臣さんだ。悪い梓」
「ううん、どうせさっきの事だよ」
「······お疲れ様です。眞宮です」
志乃の腰に抱きついて、着ていた服を捲り、横腹にキスを落とす。それから腹筋に。ちゅ、ちゅっと、唇をつけて、わざとらしくリップ音を鳴らした。それから下に履いているものをぐいっと引っ張って、下着の中を覗き込む。
昨日の夜も志乃とエッチしたから、流石に朝勃ちはしてないみたい。元気にしてあげようと下着を少しずらしたとき、頭をぐっと押さえられた。
「わかりました。13時に連れていきます。はい。···失礼します。」
電話を切った志乃は、ジト目で俺を見た。
「志乃の舐めたい」
「駄目だ。ほら、もう起きる時間だろ」
「······やだ。時計読めない」
「小学生かお前は。」
頭を軽く叩かれ、立ち上がった志乃に慌ててついて行く。
「で、13時にハル君のところに行かなきゃいけないの?」
「ああ。お前を連れて来いって。」
「ふーん。あ、志乃大変、ケチャップ出しすぎた」
「······横に避けとけば」
「うん」
ご飯を食べながら、今日の予定を話し合う。
話しながらスクランブルエッグにケチャップをかけてたら、すごい量を出してしまった。
「志乃は行かないの?」
「俺は仕事がある。お前を送ったら挨拶して帰る。迎えには行く」
「わかった!やっぱりケチャップあげる」
「要らねえ、避けとけって」
「勿体無いじゃん」
「······わかったよ」
大量にかかったケチャップの一部を志乃にあげる。志乃は仕方なくそれを受け取ってた。
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