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※ ふたつの雪だるま 14

「う、わっ……なんか、やばいっ……かも」 「ん〜?気持ち良くなってきた?やっぱ一緒に触ってた方が感じやすいかもねぇ」 頬を撫でられる感覚が心地良いのか、機嫌良く、その間一瞬止まっていた夕の手は思い出した様に再び刺激を始めて。 じんわりと広がっていく快楽。それは俺のモノからの刺激だけでは無く、中で動く指からも感じ取れる感覚で。 何かが込み上げてくる様な、不思議な感覚に変化を伝えてみれば、そんな拙い言葉でも意思を汲み取り確かめる様に中に挿れた指先で、何度も肉壁を引っ掻き俺の顔を覗き込む夕の瞳。 まだ的確な快楽とは異なるだろうが、それでも少なからず先程まで感じ取る事の出来なかった新しい刺激がそこに生まれ始めては、ギュッとシーツを力強く指先で握り締め、与えられる刺激に耐える様に深く深呼吸を行う事で乱れる息を何とか整えて。 「アキ、すんごいえっちな顔してる。初めて見ちゃった…なんかドキドキするかも」 「そ、りゃ、…んな顔……っ…かんた、んに見せられる訳ねえ、だろが、っ……!」 「あのさ、簡単にじゃなくても絶対に見せないで。俺の前だけにしなきゃ怒る」 「あ、ったり、まえ……っ……ぁ…だ、ろ」 「そうだよねぇ?アキ、いい子いい子」 会話の最中でさえも止まらぬ夕の指先。 歯切れの悪い俺の言葉を楽しむかの様に、淡々と進む会話。ウンウン、と機嫌良く頷きながら時々快楽で震える内腿に口付けが落とされるその感覚でさえも快楽の一部となって溶けていく。 2人の会話外で鳴り響く、ぐちゅぐちゅ、と俺のモノを扱きあげる音。卑猥なその水音が新しい刺激として鼓膜を震わせる。その度に段々と高まってく感度に気付かされてしまう。 やがて、中を探りながらもその具合を確かめる様に指先で押し広げられてしまえば、ビクリと震える身体。 中で触れるだけでは無く、指をまとめて引き抜かれたり、再び中に深く押し込まれたり。 確実に少しづつ、その質量に慣れていく感覚に気付けばゴクリ、と息を飲み込んで口を開き、次を促して。 「な、ぁ……そろそろ、中大丈夫…か、もっ…けっこ、う慣れて、きた」 「ほんと?良かった。まだ心配だったけど、アキがそう言うなら。指、増やすよ?」 「あぁ、頼む」 俺から願う言葉に、貪欲に求めている様だとその意図を後から思い返してみるが、伝えられた当の本人は行為に夢中で特に気にしてないだろう、と、深く考える事をやめ。 やがて、告げた通りに宛てがわれるもう一本の指先。ゆっくりと、中を押し広げる様に追加されるソレは例え丁寧に解されたとしても感じるキツめの圧迫感。 何度も深い呼吸を繰り返す事で受け入れるが、やはり未だ中は狭く、精一杯だと悟り。 それでも挿入された指先はその状況を構わず、奥へ奥へと突き進められていく。 最初は浅めの抜き差しから、ゆっくりと中を押し広げる様に曲げられる関節部分や、指の腹で撫で回す様にぐるり、と触れ続けられてしまえば感じていた圧迫感もやがて消えてしまう。 扱き続けられた俺のモノは早くもパンパンに膨れ上がり、二度目の絶頂を示し始めた。 その事に気付けば、そこに触れている夕の腕を軽く掴みながら、限界が近いのだと告げて 「わり、ぃ……ゆ、うっ……!先に、でるか、もっ…!!」 「ん、良いよ。いっぱい出して、気持ち良くなって」 「ふ、っ……く、は、ぁ……!!い゛っ、ん!!」 絶頂を促す様に、緩やかに動いていた夕の腕は次第に早く、強く握り込まれる様に扱き始め。伸ばされた親指でグリッ、と先端を何度も弾かれてしまえばその都度快楽が全身を駆け巡り。 ギュッと足のつま先を丸める事で溢れ出そうな快感を閉じ込めながら、一瞬、脳内で弾ける様な感覚と共に真っ白に染まる思考。 身体を反らせながら、夕の手の中で大量の欲を弾け飛ばせばまだ衰えぬその量をぼんやりと眺めながら、乱れた呼吸を繰り返して。 「…い、っぱい出たねぇ。んも、アキの顔がえろ過ぎて俺もイきそうだった」 「……いみ、分かんねえだろソレ。ずっと見てんじゃねえ」 「え〜?ヤダ。今日はずっと見てるよ。初めての色んな顔、見逃しちゃ勿体無いでしょ」 突き刺さる視線を遮る様に、顔を逸らしながら達したばかりで力の入らない腕を目元に乗せて先程よりも長い絶頂の余韻に身を沈めて。 ふと、寄せられる互いの距離。 「かわいい〜」と額から始まったその口付けは俺の腕を邪魔だと手で退かしながら執拗に行われる。 瞼、目頭、頬、鼻の先、唇と止まらぬキスにされるがままであったが、やがて顔中に吸い付き始めたり舌が這う感覚を感じれば段々と密着を増すその接触度合いに「うざい」とその顔を押しやり、涎まみれの顔を袖口で乱暴に拭って。 「しつこいんだけど…?涎ばっか付けやがって。…ったく、動物かよお前は」 「あ〜俺の大好きチュー!をうざいって言った!悪口だ!アキさいて〜!」 「本当の事だろ、うっせえな。どうやってアレをキスだと思えって言ってんの?ただの大型犬のじゃれ付きだろうが」 「……そしたら、アキはそこら辺のわんこにも同じ事されたらうっせえなんて言う訳?」 「な訳ねえだろ、お前だから言ってんの」 ムードもクソもない。とすぐに始まる口喧嘩を抑える気も無く大袈裟に溜息を吐き出して見せれば、分かりやすく拗ねた様に俺をじっと見つめる夕の姿。 だが、その最中にも中に埋められたままの夕の指。その存在に気付かせる様に浮かせた足で夕の体を軽く蹴っては、どうにかしろと訴えて。 「おい、ソレ。抜くか続けるかどっちかにしろ。口ばっかだなほんと」 「っもぉ〜!!アキがそうやってすぐ怒るからでしょ!抜くわけないじゃん!やる!続ける!ばーか!」 低学年の様な、捨て台詞と共にムスッと頬を膨らませながらもしっかり行為は続けると断言されてはそのチグハグな言葉と行動が段々と可笑しく思え、堪らず漏れる笑み。 「またバカにしてるー?!」と騒ぐ目の前の大きな幼児をあやすかの様に、軽く上体を起こして片腕を首元まで回せば、その耳許に唇を近付けて言葉を告げながら軽く歯を立て口付けを落とし。 「早く、俺の中に入れてえんだろ?でっけぇソレを。なら、さっさとやる事済ませろ」 「っ……そぉ、だけど…っ、ほんとに…えっち……」 ふ、と口許を緩めて顔を覗き込めば、赤く染る頬。 夕のモノに軽く触れる様に指先を這わせるとぶるり、と更に硬く震えている。 我慢しているのだろうか、先端から溢れ出ている液を指先で絡め取り、その先端に塗り付ける様に緩く弄んで居たが、背後へと再び押し戻される身体。 再び中で蠢く無数の指がそれぞれ自由に暴れ始めては、素直に快感に身を委ねて。

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