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新しい悩み事 2

「っ、だああ!!!アキのへたくそ!!!さっきからず〜っと俺が痛いまんまなんだってば!!!」 「一々うるせえな⋯⋯元はと言えばお前がはやく、さっさと入れろ。って聞かねえからしてやった結果だろうが」 「だあ〜って!アキってばずっと俺のケツに指入れてチョロチョロ指先動かしてるだけで何やってるかも分かんないし、気持ち良くも面白くもなかったんだもん。童貞君が丸出しすぎ」 「⋯⋯は?お前その言葉もう1回言ってみろよ。また鼻から血出してえのか?」 いったい何なんだ、この展開は⋯思ってたのと全然チガウ。 結局あの後絶対にお前には入れさせない。そう言って聞かないアキの言葉に折れて、俺が入れられる側に。 タイミング的にまだ受け入れる気分では無かったけど、このまま強気で押し切っても今後のセックス時間にヒビが入っちゃう様な気がして。俺にとってはそっちの方がとっっっても大事な問題だし。俺のケツの処女なんて本当は別にどうでも良いんだけど とは言え、経験した事有りません。分かりません。と言った手付きで俺のケツの穴を永遠に触り続けるアキの手つきにどうしてももどかしさを覚えてしまう。マジで下手くそすぎ。 俺のケツの尊厳の為にも、そして我慢の限界的にもそんなものは良いから、と入れさせてみたが⋯⋯まあ、当然の如く快感など皆無の激痛コンボ。 ずっと触って貰ってはいたが、特に解されてた訳でも無かったのらしく、穴の中が悲鳴をあげている。 これ、俺じゃなくてアキだったら絶対に気絶してるだろ⋯⋯⋯。 痛い!!と声を上げても俺が無理に入れさせた以上アキから飛んでくる言葉は、お前がそう言ったから。の一点張り。そりゃあそうなんだよ⋯俺の責任なんだけどさ。 痛覚で俺の口から出てくる言葉には余裕が減り、段々棘が混じり始めると同時にアキの本気の苛立ちも感じ取れてしまう。 「い、ったんストップ。これ以上はさすがに耐えきれないかも。ちょっとだけ俺の中でさ、アキの形覚えさせてよ。そしたら馴染むと思うから」 「っ、⋯⋯分かった。その代わり、お前の方こそ絶対動くんじゃねえぞ」 どうしても今の段階で動かれてしまうと、痛みで死ぬ。ギブアップ。 一旦休憩タイムを提案してみればアキの方はそれはそれで苦痛っぽい表情を浮かべている。それでも一応、俺の痛がる姿に同情の意志を少しだけでも感じてはくれてるみたいで、俺の上で何とか息を整えている。 真っ白なアキの肌が赤く色付き、綺麗な眉を寄せて余裕の無い表情を浮かべている。その姿でさえも、色っぽくて好き 「ねえ、アキってさ今まで他の人とヤった事ある??⋯⋯あ!待って、やっぱ今のナシ。そんなの聞いたらアキと付き合ってた人達全員恨んじゃいそうだし」 「⋯⋯何だよそれ。人の事聞く前に自分の事から話してみれば?」 「俺の事から?なぁに、興味あるの?俺の恋愛事情とか」 「別に、過去の事なんてどうでも良いけど」 「嘘だぁ。俺の事ぜ〜んぶ知りたい、大好き!ってアキの顔に書いてるよ」 「うっっさマジで⋯⋯」 そう言えばお互いに過去の恋愛話とかした事無かったな、なんて話題を振ってみればそんな余裕はないらしい。素っ気なく乱雑に返された言葉にむっ、と頬を膨らませて見せるが本気でどうでも良いらしく俺の事を見向きもしてくれない。 ま、アキの性格的に俺がどんな人と付き合ってたか、って事に興味はあるとしてもそこまで深く気になってる訳でも無さそうだけど。 俺は、アキがどんな人と付き合ってて、どんな人がタイプで、初めてキスした瞬間、その時にどう感じたのか、何処を触ったのか触られたのか、ムラムラしたのか、何処までやったのか、全部気になって聞いちゃうけどね。そんな事したら面倒くさいって怒られそうだけど、アキの初めては全部俺が貰うべきだから。だからこそ何が初めてで何が経験済みなのか、知っておく必要がある。 今だって、俺の初めての経験をアキにさせてあげてる。めちゃくちゃ痛くて吐きそうだけど、そんなんどうだっていい。アキが俺に夢中になってくれたら、それだけで俺は幸せ。

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