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※ 転校生 9
何度も執拗に引っ掻かれる前立腺からの余韻が広がっているのか、やがて中を全体的に撫でる様に触れる指先からでさえも僅かな快楽を拾い始めてしまえば、その指先が蠢く度に俺のお尻の中がキュッ、と閉まり、アキの指の形がリアルに伝わってくる。
中を押し広げられる様にお腹の中で曲げられたアキの指に、ぐりっ、と引っ掻かれる度に伝わる衝撃。その度に震える身体を抑える事が出来ず、吸って吐いて⋯と、深呼吸を繰り返しながら力を抜く事に意識を向ける。
「っ゛⋯⋯!は、ぁあ⋯」
気付けば、俺のお尻の中にはアキの指が3⋯本⋯?4、かな⋯よく分かんないや。何度も挿入を繰り返れる度、その形を覚える様に収縮を繰り返している。
中でバラバラに動く指先や、時折奥深くに押し込まれる指先からの圧は時間が経つと共に少しづつ減っていく。中でスムーズに動く指先が再び俺の前立腺を掠めた瞬間、ずくり、と腰が疼く感覚を覚える。
やがてソレを指し示すかの様に俺のモノも主張を始め、形を変えていけば改めてアキに視線を向けて限度が近い事を告げる。
「あ、き⋯っ⋯1回、出したい⋯っかも⋯」
「⋯⋯良いんじゃねえの?好きに出せば良い」
「ちがっ⋯あきに触って欲しく、て⋯!おれの、もうパンパンになってる、から⋯」
指先の刺激だけでイくには、まだ足りなかった。確かに限度はすぐそこまで来ているはずだが、それでもそのままでは達する事が出来ない。どうせならアキの手でやって欲しい、と声を掛けてみればしばらく俺のちんこを観察するように視線が向けられる。
そ、そんなに見なくて⋯も⋯
やがて伸ばされた掌でその全てを包み込まれる。ぐりぐり、と先端を親指で押されるその刺激だけでもイってしまいそうなほどに気持ちが良い。緩やかに上下に動き始める手の動きに合わせて、中の指も俺の中を何度も引っ掻き、同時に刺激を与えてくる。
そうなれば限度は近く、すぐに熱いものが俺の中をぐるぐると駆け巡り、暴れ回る。
一瞬、頭の中が真っ白になる。びくり、と大きく身体が跳ねて、アキの手の中に思いっ切り欲を吐き出せばビリビリ、と全身を駆け巡る快楽に身を委ねる。
余韻でだらしなく空いた口からは何度も繰り返し乱れた呼吸ばかりが吐き出され、正直のところ、今ので身体のピークが過ぎたかもしれない。
「っ⋯!⋯⋯も、ほんと⋯におれ、何もできな⋯から、ね⋯」
「今更お前に何かしてもらおうなんて考えてねえから。別に気持ち良かったんだろ?それならそのまま中に挿れても問題はねえだろ」
「⋯⋯⋯っま、あ⋯それはそう⋯」
前は俺が色々と教えながら、ってか、文句を垂らしながらやってもらってた分、今回に関してはちゃんと奥まで解してくれてた様な、そんな気がする。指先についた俺の精液に舌を這わせながら、「苦い」と不味そうに眉を寄せるアキ。しつれいだな、なんて俺も唇をとがらせるが、確かに俺のは苦い。前にアキから飲まされた時にそれはもう実感済みだ。
やがて、また別の方向から聞こえる金属音。アキのズボンのベルトが緩み、その中から取り出されるもの。表情にこそ出ないが、それはしっかりと既に形を成している事に何だか嬉しくなる。アキもちゃんと男の子なんだよなあ
「っ゛⋯⋯⋯!!痛゛っ⋯あ゛⋯⋯!⋯は、ぁ⋯ふ、うん゛っ゛⋯!!」
やがてお尻に当てられたそれは、ゆっくりと入口を押し広げて中に入って来る。この瞬間だけは初めての時と代わり無く、やっぱり痛い。ギチギチにアキのモノを締め付けながら、その間も止まる事無く突き進め続けられるため、思わず息が止まる。俺の喉から空気の漏れる様な、掠れた声が溢れ出ている事に気付いたのか、アキの指先が俺の顎を捉え、軽く上を向かされる。
身を屈めたアキの顔が俺の目の前まで近付く。真正面まで迫るその表情には少し余裕がなく、眉間には皺が寄せられているその表情に、どくん、と俺の胸が鳴る。⋯⋯きれいだし、可愛いし、カッコイイし。⋯なんでも似合うの、なんだかズルいよね。
ぼんやりとアキの顔を見つめていれば、柔らかな唇の感触が俺の額や目元、鼻先に触れ、そして最後に口付けられる。
まあ⋯⋯そもそもアキの顔が近付く度に深く埋まるソレが余計に苦しい。なんて、言える訳が無い。
緩く開いた口の間からアキの舌が俺の口内に入ってくる。互いの舌が絡み合い、ぬるりとした感触が伝わる度にそれはそれで心地良く、気持ちの良い快楽が伝わる。口内をなぞる様に動くアキの舌に合わせて俺も自分の舌を絡めていく。時々、アキの舌が俺の犬歯を撫でるように触れる度、どくり、と俺の中のものが震えている。これが気持ちいいんだろうなぁ。
「ん⋯⋯っ、は、あ⋯⋯⋯?!い゛っ゛!!ま、ってアキ!ストップ!」
しばらく夢中で互いの舌を絡ませて口付けていれば、やがてアキの顔が離れていく。シャツの端から入って来た暖かいアキの手が俺の肌に触れ、腹部を撫でる様に触れている。そのまま胸元まで捲り上げられたシャツの中から見えた俺の胸元に、埋められていく顔。
与えられるであろう快楽に胸はどくん、と高鳴り、その心地良さに身を委ねるべく身体の力を抜いて胸元に意識を集中させる。
だが、期待とは裏腹にビリッと走る快楽とは異なる鋭い痛み。
何度も歯を立てられながら舌先で捏ねくり回す様に弄ばれる。痛覚の狭間に行われるそれが余計に痛みを増す要因となっていれば、堪らずアキの頭を押し返して。
「⋯⋯何。」
「⋯っおしりの中もいっぱいで苦しいのに、ここまでは我慢できない、からっ⋯!!」
「⋯仕方ねえな。じゃあここだけでも集中してろ」
じろり、と向けられる視線にひくりと喉が鳴るが、それでも上からも下からも痛覚で溢れてしまうのは嫌だと首を振って否定する。不満気な表情を浮かべながらも、今回ばかりは仕方が無いと元々余裕の無い俺の事を理解⋯してくれたのか、さすがに本音までは分からない。
不服そうではあるが、身体を起こしたアキの指先が俺の腰を掴み、緩く前立腺を掠める様に中を突かれる。
いつの間にか全て入り切っていたのか、互いの肌の触れ合う感覚を下腹部から感じ取る。アキの身体が動く度に中のものが引き抜かれ、そしてまた奥へと差し込まれる。消えない圧迫感に深く息を吸い込みながらなるべく力が抜けるように、瞳を閉じて伝わる快楽に身を委ねる。
「ふ⋯⋯っ、⋯⋯!ん、⋯は゛⋯⋯ぁ⋯あ゛⋯!」
最初はゆったりと繰り返されるだけの挿入。直接的にまだ快楽とは結び付かないが、それでも少しずつ、じわじわと広がっていく快楽にも似たような、別の感覚。中を突かれ、引き抜かれる度に自然と声も溢れ出ていく。
俺の中で更に元気になっていくアキのものは時折ググッ、と奥を割開く様に無理に挿入され、その度に裂かれる様な痛みが下腹部に走っていく。
「ま゛っ⋯!!あ、き⋯!!それ、いだい゛っ⋯から、っ゛!!」
「おまえ、が⋯頑張って気持ちよく、なりゃ⋯良い⋯⋯っ⋯」
「む、ずかしい事⋯いわな、⋯⋯でっ⋯、ん゛!っ゛!!」
一方的な行為に対して、どうやって気持ちよくなれって言ってるのだろうか。その痛みから逃れる様に腰を引いてしまえば、更に互いの下半身が密着する様に腰を掴まれ、引き戻されるがままに更に奥深くへと押し当てられてしまう。
⋯⋯行為の度に痛みを我慢しなければならないのなら、これから俺はずっとアキに入れる側で良い。そう心にかたく誓う。
奥を突かれる合間にも、アキの先端が前立腺をゴリゴリ、と押し広げていく。そこだけは普通に気持ち良くて、今にでも意識が持ってかれてしまいそうになる。⋯⋯気持ちいいというか、気持ち良すぎると表現した方が正しいかもしれない。
どちらにせよ、痛み以外にも感じる事の出来る快楽が確実に有るのなら、その気持ち良さに集中してしまえば良い。
「⋯⋯あき、そこ…きもちいい⋯からっ⋯いっぱい⋯⋯っ⋯!」
「⋯あぁ。⋯⋯この位で、良いか?」
「ん、あ⋯!!そ、のくらい⋯でだいじょぶ⋯かも⋯」
俺の望み通りに、ごりっ、と前立腺を掠める様に腰を動かしてくれるアキにこくりと頷けば、その心地良さにぎゅっと中を締め付ける。
更に快楽を得るため、腕を伸ばして自分のモノに触れてみれば中の刺激で既に勃ち上がっていて、触れる事で更に固く主張をし始めている。
指先に力を入れて緩く上下に扱いていれば指の間から先走りが垂れていく感触に気付き、それを先端に塗り込みながら先端の方も軽く爪で引っ掻き、同時に刺激を与える。
「⋯⋯お前のそれが勃たなくなるまで、今度相手でもしてやろうか?」
「⋯な、んか⋯こわい⋯っ⋯⋯から、いい⋯」
「別に怖くもなんもねえだろ。気持ち良い事がずっと続くの、お前好きなんじゃねえの?」
「⋯⋯ぜっ⋯たい⋯あき、俺の事⋯沢山いじめる⋯から⋯」
「⋯⋯まあそのうちな。」
「っ゛!!!!も゛っ⋯あき⋯!!!」
口許を歪な笑みで歪めながら、俺のモノを軽く指先で弾き悪魔の様な囁きで提案するアキの言葉にピリッと顔が引き攣る感覚を感じる。言葉だけ聞けばとても魅力的な提案だが、今日の事を思い返してみればきっとその時も俺が酷い目に合わされるに決まってる。
アキとの会話で油断していた時に奥深くに突然ググッ、と腰を押し込まれる感覚。身構えていなかった分、ビリビリ、と引き裂かれる様なダイレクトな刺激が全身を駆け巡っていけば、より一層身体は大きく震え、思わず怒りの声を上げる。
そんな俺の反応を楽しむかの様に口元を緩めているその顔からわざとやったのだと悟る。
なんか、アキってけっこう悪趣味だよね。そんな事を口に出して伝える事は今の俺には出来ないが、それでも今後はどんな時でも気を抜かないように、と身構えるようにする。
その間も俺の中はアキのモノで何度も突かれて強引に押し広げられていく。慣れないその痛みに気が遠くなってしまいそうだが、それでも少しずつ痛みに慣れてきたような⋯⋯そう思う事にする。
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