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第6話 世界を敵にまわしても……

 皓々と火が燃えている。  欠けた月が夜に灯した火が燃えている。 「あなたがお考えを変えないならば、私は……」  形良い唇が声を紡ぐ。  まるで祝詞か何かのように、心地良く、甘美な声を。  私は……  ザザザァァー  風の波が駆ける。 「世界を敵にまわしましょう」  世界を敵にまわして。 「あなたを敵にまわす」

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