22 / 56
第22話
チュっ
「わっ!」
なになに??
なにー!?
もしかして……
「キスされた!!」
「アイル様のお耳があまりに可愛らしかったもので、つい♪」
「あわわわ」
「食べてしまいました」
「耳は食べるものじゃない!」
「存じております。ですので、キスしたのです」
「ヒャア〜!!」
やっぱりキスだったー★
「あなたは私の選んだmein Schatz(愛しい宝物)。そして、あなたも私を選んで下さいました」
だから私は……
「ヒトのβであるあなたをΩにしました。
あなたが私の子を生んでくれるように」
俺が、魔王の……
「ランハートの子どもを……」
「はい」
バサリ
刹那、シーツが宙を舞った。
俺の視界を覆って……違う。
ハッと息を飲んだ。
シーツが宙を舞ったんじゃなくって、白いシーツがひらめいたのは、俺が……
(押し倒されたから)
ともだちにシェアしよう!