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第36話
「私だって……」
フゥーっと、髪をくすぐった吐息。
ちょっとだけ身をよじって、顔を上げた。
「あなたといる時は緊張します」
トクンッ
心臓の音が俺を抱きしめる。
「こうして密着している時は、特に……」
トクンッ
俺の心臓が鳴った。
「あなたを大切にしたい。そう、いつも思っております。
しかし時に、あなたを私だけのものにしたくなる。あなたの意思など無関係に、押し倒して、服をはいで、股を無理矢理大きく開かせて」
あなたの意思など関係なく。
「あなたを……」
熱い吐息が吹きかかり、熱を上げた体を逞しい両腕が深く包んだ。
「犯したい」
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