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第2話 R18

 「清~、こっち、こっち!」  ドンドンドン……、と低音のバスが鳴り響くクラブの箱で見知った顔が俺を見付けて手を振っている。  俺はそちらに吸い込まれるように、片手に酒の入った瓶を持って近付くと  「遅かったじゃん」  と、上目遣いで俺を見詰める彼女の肩をスマートに抱くと  「悪い、さっきあっちで声かけられてたから」  先程まで違う女に声をかけられて、しばらく話をした後番号を交換していた。  大きな音に相手の耳元でそう言って、曲に合わせて軽くリズムを取る。  「可愛い子いた?」  肩を抱いている彼女は、一番長く続いているセフレだ。一応彼女には本命の彼氏がいるらしいが、仕事が忙しくあまり会えないらしい。  で、その隙間を埋めているのが俺ってワケ。  「ん~~、リカが一番かな?」  「またまた~」  言い慣れた台詞を吐き、相手もそれは解っているが、言われて嫌な気にはならない。  その証拠に満更でもないような表情で俺に体を擦り寄せてくる。  ホラね。大抵はなんでもイージーモードだ。  「次、ゲストが回すらしいからフロア行こうよ」  テクノ界隈では少し有名なDJが本日のゲストで回すらしく、先程よりも人が増えてきた。リカもファンらしく俺にそう言ってくるが、正直俺はあまり興味が無い。  それよりも今日あった最悪の出来事をセックスで発散したい欲の方が大きい。  「ん~~……」  生返事を返して、腕を引っ張られるまま足を動かしているが、視線を周りに動かして良い子がいないかとチェックする。  と  ドンッ、バシャッ。  冷たい感触が腹から腰にかけて広がり、俺は視線を下へと向ける。  「あッ…………、ごめんなさい」  自分が持っている飲み物を俺にぶちまけた彼女が、気不味そうに顔を下に向けて言っている。  俺は心の中で最悪……。と呟いて、相手の顎を掴みグイと自分の方へ向かせるように持ち上げると  「あ……」  まさか相手も俺から顎クイされるとは思っていなかったのか、驚いたような表情で俺に視線を向け  「あの……?」  戸惑うように俺を見詰めるが、俺は俺で相手を凝視してしまう。  …………………。タイプだ。  女でも身長が高いのか、俺の隣に立っていてもスラリと伸びた手足が目に付く。  顔も小さく、黒目が大きい。目はパッチリ二重ではないものの横に広く色気がある。  鼻筋も通っていて、唇の形も良い。  「悪いと思ってるなら、ちょっと俺に付き合ってよ」  「えッ?」  「ちょっと、清!?」  俺は彼女の手首を掴むと、傍らにいたセフレを置いて人波を掻き分けカウンターへと進んで行く。  俺の行動に手首を掴まれた彼女は戸惑いながらも引き摺られるように付いて来るしかないし、リカは後ろで俺に悪態をついている。  カウンターは先程よりも人は少ない。  皆ゲストDJを見にフロアへと行っているからだ。  「さて、さっきのお詫びに何か一杯奢ってよ?」  ニコリと彼女に向かって笑いそう言う俺を、彼女はポカンと見ていて  「てか、何ちゃん?」  そんな彼女を無視して俺は聞きたい事を尋ねると、彼女もハッとなり  「……………、レイ……」  とだけ答える。  「レイちゃん、俺は清文。レイちゃんはお酒飲める子かな?」  飲めるのならばテキーラを飲ませたい。  早く酔わせて何処かのホテルに行きたいから。  「まぁ……、飲めるかな」  先程も思ったが、思いの外レイちゃんはハスキーボイスだ。  もしかしたら結構な酒豪かもしれない。ならばなおの事強い酒を飲ませるのがベターだろう。  「だったら一緒にテキーラ飲もうよ?」  「イヤ、その前に服……濡れたまま……」  「ん?気になる?」  チラチラと自分が濡らしてしまった服を見ているレイちゃんに笑顔でそう言い、俺はカウンターの中にいるスタッフに手を上げ、おしぼりとテキーラをお願いする。それと同時に手に持っていた酒の瓶を下げてもらい  「これで気にならない?」  もらったおしぼりでトントンと濡れた服を叩くようにすると  「本当、ごめんなさい……」  と、もう一度謝ってくるから  「良いって気にしないで、そのかわり注文したテキーラは奢ってね?」  笑いながら言った俺にレイちゃんは小さくコクリと頷き、スタッフが用意した酒にお金を払っている。  ……………、なんだかチョロそうだな。  カウンターに置かれた酒の一方をこちらにスッと差し出され、俺はショットグラスを持つと  「じゃぁ、いただきます」  レイちゃんも持ったグラスにカチリとグラスを合わせて、グイと勢い良く煽り側に置かれたレモンを口の中へと直ぐに持っていく。  喉が焼けるような感覚のすぐ後に、レモンがそれを押して後味を消す。  隣を見ると、レイちゃんも俺同様に煽っているから  「アッハ、飲める口だね。じゃぁ次はご返杯」  そう言って俺は再度スタッフに同じ物を注文し、今度は俺が金を払う。  「え?……、それだと意味……無い」  「ん?まぁ、良いじゃん。まだ飲めるでしょ?」  「まぁ……」  「じゃぁ、付き合ってよ。今日は本当嫌な事あってさ飲まないとって思ってたから」  それは本当の事だ。  ニコニコと笑顔で言う俺を、レイちゃんはジッと見詰めている。  俺の周りにはいないタイプの子だよな~と改めて思う。  ちゃんと意思疎通は出来るケド、うるさくない。俺の周りには派手で良く喋る奴が多いからこういう子も新鮮だ。  ……………、ちっぱいだけどな……。  着ている服の中身を想像しながらレイちゃんを見れば、胸はあんまり無い。モデル体型だからかな?と自分を納得させるが、まぁ、無いよりはあった方が俺的は良かったケド、こんなにもタイプの子だ。欲張り過ぎも良くない。  「今日は誰かと来てたの?」  二杯目を飲んでそう尋ねると  「ン……、付き添いで来たけど、はぐれて……」  「そっか……人多いもんね」  「ン……」  およ?もしかして、良い感じに酔ってきてる?  多分、俺にぶつかる前から酒は飲んでたっぽいし、それにくわえてのテキーラだ。俺の台詞に反応はしてくれているものの、先程よりは目がトロンとしてるかな?  「レイちゃん、ちょっとここで待っててくれる?俺、トイレ行ってきたい」  「ン……解った」  ニコリとレイちゃんにそう言って、一度彼女の頭をポンポンと撫でると、俺はその場から離れる。  俺も結構酒を飲んでいる。  クラブに来てから、声をかけられる度に奢ったり奢られたりしていたから、水分が体から出たいと言っているのだ。  酒はあまり好きな方でも無いが、家系的に強い方なのだろう。成人してから飲むようになったが、記憶を無くした事はない。  俺と同じ量を飲んでた奴は潰れたから、そういう事なんだなと思ってる位だけど……。  用を足して、手を洗いながら髪型をチェック。その後に財布を取り出してポケットローションとゴムが入っている事も確認すると、俺はカウンターヘ戻り  「お待たせ~」  人混みからカウンターにレイちゃんの姿を見付け、逃げずに待ってくれていた事に期待値が上がってしまう。  隣に戻ると  「これ、一応また頼んだんだけど……飲む?」  カウンターの上には、テキーラでは無い酒が二つ用意されていて  「え、頼んでくれたの?ありがとう」  レイちゃんから酒を注文してくれていた事に、今日はイケそうだなと確信に変わった俺は、ニコリと笑顔でそう言ってグラスを持つと一口飲む。  俺が飲むところをジッと見詰めて、レイちゃんも続いて飲むと  「この後って、何か予定あったりするの?」  なんて、彼女の方からの問いかけに  「俺は無いけど、レイちゃんは?」  聞き返した俺に、彼女は首を左右に振ると  「良かったら一緒に抜け出さない?」  少し伺うように上目遣いでそう言う彼女に、俺はさり気なく腰に手を回して  「良いよ~、静かなところで映画でも見よっか?」  再度ニコリと笑いかけながらレイちゃんにそう言って、俺はグラスの酒を飲み干すとそのまま彼女と一緒にクラブを後にする。  外に出て、俺がよく使っているクラブから近いラブホへと歩き出すと  「映画って……どこで見るの?」  不思議そうに聞いてくる彼女に視線を向けながら  「ん、大きいお風呂もあるよ?一緒に入る?」  あからさまにラブホを匂わせて言った俺の台詞に、レイちゃんは意外にもニコリと笑って  「それは今度ね」  と、俺に言う。  先ほどとはうって変わっての積極的な物言いに、俺も笑顔だけ向けるが少し違和感を感じる。さっきまで控え目だったのに、俺がトイレから戻って来てからの反応が………。  けれどまぁいい……、今日はタイプの子に慰めてもらえるし、今度と言っていると言う事は次も会えるかもしれないのだ。  ラブホに着いたら番号を交換しよう。と、俺はこれからの楽しい時間を想像してニヤリと口元を歪めた。  ラブホに着いてレイちゃんと早速番号交換した俺は  「先にお風呂入る?」  と、彼女に尋ねる。  彼女はあまりラブホに来た事が無いのか、キョロキョロと辺りを物珍しそうに見渡しながら俺の問い掛けに  「後からで良いよ、清文君先にどうぞ」  言いながらレイちゃんの視線が俺の服を見ているから、俺はあぁと納得する。  あらかた乾いてはいるが、自分が酒をかけてしまった部分が気になるのだ。  「そ?じゃぁゆっくり時間潰してて」  レイちゃんの言葉に甘えて、俺はそう言い残して一人バスルームへと足を向ける。  服を脱いでザッと汗だけ流そうとドアを開けて入ると、シャワーのコックを捻って出てきたお湯に体をあてる。手近にあるボディーソープのポンプからソープを出し体に塗り付けると少し泡立った体をシャワーで流し……  ドクンッ。ド、ドク、ドク、ドク……。  突然動悸が早くなってきた俺は、シャワーのせいで酒のまわりが良くなったのか?と早々にバスルームから出ると、下着にホテルのバスローブを着て部屋へと戻る。  「おかえり」  ベッドに座って、自分のスマホで何かを見ていたレイちゃんが俺を視界に捉えてそう言うと、スマホをかたわらに置いていたバッグヘとしまい俺の顔を見詰める。  「顔少し赤いね、お酒まわってる?」  ニコリと笑いながらも少し心配そうに聞いてきたので  「そうかも、いつもはこんな事ないんだけどね」  苦笑いしながらレイちゃんの隣に俺も腰を下ろして言うと  「お風呂入っちゃったからかな……」  言いながら指先で俺の首筋をスリリッと撫で上げると  「ンゥ……ッ」  ゾワッとした感覚に小さく吐息が漏れてしまう。  俺は反射的にその指から逃れるように顔を仰け反らせ彼女から少し距離を取り、戸惑うように苦笑いを浮かべると、そんな俺を見て彼女はズイッと俺との間を詰めると俺の膝に乗ってきて  「もしかして、気持ち良かった?」  面白そうに言いながら俺が羽織っているバスローブの前をはだけさせると、あらわになった俺の胸に手の平をあてて円を描くように滑らす。  「え?……ッ、ンなワケ……、ンァッ……」  否定の言葉を発しながらレイちゃんの手が胸を撫でると、途端に俺の口から気持ち良さ気な吐息が漏れ出て俺は頭に幾つもの?が飛ぶ。  触れられたところから甘い疼きが広がり、動悸も激しくなる。  上半身を捩るようにしてくねらせ、レイちゃんから距離を取ろうとするが  「なんで逃げるの?気持ち良い事しよ?」  と、耳元で囁かれゾクンと甘い痺れが下半身に広がる。それと同時にレイちゃんが体重を俺にかけるから、俺はドサリとベッドへと倒れる形になってしまって……。  積極的な子は大歓迎だが、自分の体の変化に戸惑う俺は酒だけでこんなになるのか?と考えを逡巡させていると……  「ん、どうしたの?考え事?」  楽しそうに上から俺に声をかけながら、彼女はバスローブの腰紐をシュルリと引き抜き、グイと俺の両手をひとまとめにして上にあげると  「余裕だね?」  満面の笑顔で引き抜いた紐を、上にあげた両手首に器用に巻き付けていく。  「あ?……、何、して……」  俺はグルグル考えている思考と、触られている所から広がる気持ち良さに反応がワンテンポ遅れがちだ。だからレイちゃんが俺の手首を紐で固定した時には、もう全てが遅かったのだと思う。  俺の問い掛けにレイちゃんは肩を竦めながら  「何って、暴れられたら困るから?」  呟く台詞に、俺が暴れるような事をするのか?と不安が過ぎって少し体をビクつかせて固くなった俺に  「大丈夫だよ、気持ち良くしてあげるだけだから」  クスリと笑って彼女の両手が俺の上半身に伸びたかと思うと、思いの外ソフトタッチで下から上に撫で上げるように手が這う。  「……ッンァ、……な、何……ッ?」  たったそれだけの事で得も言われぬ快感が体中を駆け巡る。  俺は初めての感覚に息を呑み、自分の意思とは関係無くそうなってしまう体に戸惑って丸く縮こまろうと体を捩るが  「駄目だよ丸くなっちゃ、触れないじゃん」  俺に馬乗りになっているレイちゃんを見上げて、俺は震える口を開くと  「お前……ッ、俺に何、した……?」  あの位の酒で酔った事は無い。それに彼女はずっと余裕そうだ……。  呟いた俺の台詞に一瞬彼女は目を見開き、次いでは面白そうに  「あ、バレちゃった?」  可愛くペロッと舌先を唇から覗かせてそう言うと  「でも大丈夫だよ?体には影響無いヤツだから。ね?」  ニコニコと上からそう呟いて、滑らせている両手が俺の乳首を掠めたと思ったら、爪先でピンピンと弾くように動き出す。  「アッ?……、ヒンッ……止めッ、止めろッ……」  「止めちゃっていいの?気持ち良くて立ってるのに?」  彼女の言葉に俺は戸惑う。今まで乳首を気持ち良いと感じた事が無かったのに、今はそこを触られる度にビリビリと電流が走るような疼きが広がるからだ。  先ほど彼女が言っていた『体には影響が無い』と言う台詞に、多分酒に何かを入れられたのだと思う。じゃなければ、こんなにも自分の体が自分の思い通りにならないなんて事……。  俺は体を触られながら色々と考える。  彼女と会ったのは今日が初めてのはず。だから彼女本人から恨みを買う事は無い。ならば今までに酷く振った奴等の中の友達か何かで、俺を陥れるつもりでは?  その答えに行き着いた俺はゾッとして、縛られている手首を解こうと腕を動かすが、うまく力が入らない。  「ん?どうしたの?」  モダモダと腕を動かし始めた俺を不思議そうに首を傾げながら彼女が見詰め、途端にクスリと笑うと  「力入んないから、動かしても無駄だと思うよ?」  「なんで、こんな事……」  レイちゃんの意図が解らず呟く俺に、彼女は口角を持ち上げたまま  「なんで?……、気持ち良かったらなんでも良くない?それとも清文君はマウント取って無いと落ち着かない人?」  その台詞に俺は益々混乱する。  俺が振った奴等とも関係が無い、のか?  彼女の言っているように、気持ち良い事だけする為に俺にクスリを盛って手首を縛ってるって事か?  「……………、なんでも良いケド、コレ外してよ……」  力が入らない今、自分では解けない手首を少し持ち上げてお願いするが  「駄目だよ、逃げられたら嫌だから」  薬であまり体が動かないのに、レイちゃんは手首も拘束していたいらしい。  「逃げられ、無いだろ……ッ?」  現状を見ろよと言葉を飲み込んで呟くが  「さぁ?どうだろ?」  そう言って、再び俺の体へと手を伸ばし撫でてくる。  「もう喋るのは無し、可愛く喘いでね?」  茶目っ気いっぱいにニコリと笑って、先ほど同様に俺の乳首へと指先を滑らすと、親指の腹で捏ねるように愛撫されれば  「ンゥ……ッ、クァッ……止めッ」  「止めて良いのって?こっちも乳首でガチガチになってるけど?」  両方の指で弄っていたが、レイちゃんは言いながら片方を俺の下半身へと伸ばし、ボクサーの中で膨らみ勃ち上がっているモノを指先でスリリッと下から上へと撫で上げる。  「外せッ……ンァ、止め、ろ……ッて」  クソッ、マジで俺の体……ッどうなってる? 気持ち、良いッ……、アッ、乳首……そんな、したらッ……。  「乳首気持ち良ぃんだ?腰動いてるよ?」  レイちゃんの台詞にドキリとする。  触られるところからの快感に、無意識に腰が浮き上下に振っていたのだ。彼女にそう指摘され、俺はカァッと顔が赤くなるのを感じていた。  「恥ずかしいの?いいのに、素直に気持ち良くなって」  クスリと笑いながらレイちゃんは俺の勃ち上がったモノをボクサーの上から握ると  「汚すからもう脱ごうか?」  言いながら、スリッとボクサーのウエストに指を引っ掛けて一気に下へずりおろすと、ブルンッと勢い良く俺のモノが顔を出す。  「ンゥ、ゥ……」  ボクサーの布が擦れる感触も気持ち良く、俺は小さく呻くと  「アハ、お腹に引っ付きそうなほど勃ってるね、痛く無い?」  ツンツンと裏筋のカリ首から鈴口にかけて指先で突かれ、ビクビクッと自分のモノが反応する。  「ハ、……ッァ」  もっと直接的な刺激が欲しくて、触れる指先にあてるように腰を動かし擦り付けるようにしていると  「自分で擦り付けてるじゃん、気持ち良い?」  無意識に快感の方へと流されている自分に気付いて、グッと堪えるように動きを止めようとする俺に  「気持ち良くなって良いんだよ?」  言いながらまた乳首に手を伸ばし、親指と人差指で潰すように摘んだかと思うと、刺激に立ち上がった乳首を今度はそのまま扱くように動かしていく。  「アッ……、ンァ、イ……ッ、アァ……」  さっきよりも強く刺激され、喉を仰け反らせてしまった俺に彼女はギュッと俺のモノを握って  「乳首とこっち、どっちでイキたい?」  ニコニコと笑顔でちっとも笑えない事を口にする。  「ぇ……ァ……ッ、そっち……、でイキ……ッたい……」  俺はレイちゃんが握っている自分のモノを見詰めながら呟くが  「ん?なに?」  俺がどちらでイキたいのか解るはずなのに、彼女は首を傾げて俺に聞き返す。  俺は弄られている乳首の刺激で、握られているモノを扱いてもらおうと再び腰を浮かし上下に振ろうとするが  「だから、どっちでイキたいのか聞いてるのに勝手に動いちゃ駄目だよ」  握っている俺のモノに圧力をかけられ、俺は眉間に皺を寄せる。  痛いはずなのに、キツさも気持ち良く感じてしまう。  「フゥゥ、ン……ッ、ア……、イキ、たい……」  彼女は俺にハッキリとどちらでイキたいのか言わせたいみたいだが、俺はもう上手く言葉を紡げないでいた。  イキたい……ッ、もっと強く、……扱いて、欲しい……ッ。  「もう、言えないか……」  呟いたレイちゃんは、握っていた手を俺のモノから離すと、その手を上へと伸ばし両手の指で乳首を愛撫し始める。  「ンァッ、ア……ッ、ヤダ、……ヒゥ……ッ」  先ほど同様に立ち上がった乳首を指で挟んで扱くと、次いでは爪先でカリカリと弾く。  俺の思考は徐々に彼女がどうして俺にクスリを飲ませたのか?とか、誰かと繋がっているのか?なんてのを考える余裕が無くなり、ただ体の熱を吐き出したいという欲求だけに頭が支配される。  「ン、ィ~~ッ……、アッ、アゥ……ッ」  「乳首だけで、イケそうだね?」  弄られる度にビクビクと震えるモノを見詰めながらそう呟くレイちゃんは、乳首にあてている指を片方外して自分の口の中に入れると、タップリと唾液をまとわせてから再び俺の乳首へと指を這わす。  片方とは違うぬるついた感触に俺は息を呑んで喉を反らし  「アッ……、ハァ……ンンッ」  堪らず彼女から与えられる感触に喘いでしまう。  「ん、こっちの方が反応良いね?」  笑いながらもう片方も同じように唾液を付けて両方弄るから……  ア…………、駄目、だ……ッ、もぅ、……、そんな、にしたら……ッ、もぅ……ッ!  限界の近い俺の反応を注意深く見ていたレイちゃんは、ぬるつく両指で扱くようにしていた乳首に圧を加えて引っ張るように抓上げた刹那、俺の腰から背骨を通って頭の先まで強烈な電流が流れた感覚に、俺は背中を反らせてガクガクと体を痙攣させる。  「アァッ、~~~~ッッ!!!」  俺のモノからは、触られてもいないのに白濁の精液が勢い良く鈴口から発射され、自分の腹を汚している。  ………ッ!?は?……、え?お、俺……、イッたのか……ッ?ちんぽ触られても、無い……のに?  自分の意志とは関係無く体が暴走する事実に戸惑いながらも、快楽にまだヒクヒクと内腿が痙攣していると  「乳首でイケたね~、じゃぁ今度はコッチでイこうね?」  ぬるついた指を外してもう一度自分の口の中に指を入れながらレイちゃんが俺に言うと、出した指を下へと持っていくので俺は今度こそ触ってもらえるのかと期待していたが、彼女は俺のモノからさらに下に指をずらすと固く閉じた部分にグッと指先を押し付ける。  「ハ、ェ……ッ?な、何……?」  「ん~~?男の人でしか味わえない快感を、味わってもらおうかなって?」  そうしてぬるついた指を俺の中へと入れ、クイクイと何かを探るような動きをするので、俺はその気持ち悪さにハクハクと口を動かして  「ィ、……ッヤダ……、止めてッ……」  と、小さく懇願するが  「大丈夫だよ、すぐに気持ち良くなるから」  なんて、止める気配の無い声音に一度レイちゃんを見れば、ジッと俺の反応を見ていた彼女と視線が合うが、俺の視界に入った途端ニコリと笑顔になって  「怖くないからね?」  優しく上から俺にそう言うが、言いながら指の本数を増やす彼女に、俺は眉間の皺を深くさせる。  ぬるついた指はさほど抵抗感無く俺の中へと入ってくるが、初めて中に入っている指の感触は気持ち悪く、圧迫感もあり恐怖だ。  そこから快感を得られるとは到底信じがたい。  薬で、体に力が入らない俺を好き勝手にしている彼女は、一人「この辺なんだけどな~……」と、ワケの解らない事を呟いている。だが、  「アッ……!!」  彼女の指が俺の内壁の一部分を押した瞬間、ジンッとそこから広がる気持ち良さに俺は声を上げてしまった。  「ここ?」  頭の中で?が飛び交っている俺に、レイちゃんはそう聞いてくるが、何をされているのか解らない俺は答えることができずにいた。するともう一度同じか所を彼女がグリッと指で押すと  「ヒ、ァ゛ッ!……ッ」  そこからまたビリビリと気持ち良い感覚が広がって、俺は出した事の無い声を上げてしまう。  「ビンゴだね」  俺の中で良いか所を見付けて嬉しいのか、少し声が上擦りながらそう言って執拗にそこをグリグリと押し始めたレイちゃんに、俺は首を左右に振り  「ヤ、ァ……ッ、ダメッ、ダメ……だっ、てぇ……」  他人や自分でさえも触れた事の無いか所を攻められ、気持ち良くなる恐怖に俺は彼女に懇願に似た声を上げるが  「大丈夫だよ?ダメじゃなくて、気持ち良いって言ってごらん?」  子供をあやすみたいに、上半身をグッと俺に近付け頬にチュッ、チュッと音を出しながらキスして囁く彼女の細い腕を掴み  「こ……ッ、怖い……、怖いぃ~……」  腰から背中を通って頭まで電流が流れる度に、快感に呑まれそうになる自分が怖くてジワリと溢れた涙が頬を流れる。その度に「怖く無い、怖く無い」とキスしながら彼女が耳元で呟くから……。  「ンゥ……ッ、ィ……、ィ……ッ気持ち、良い……ッ持ち……良、ィ~……」  震える唇から教わった台詞を呟くと、中に入っている指が押す事を止めて、ぷっくりとしこりのように出ているモノを指で挟んで両側から圧をかける。  「ンッ、ヒ……ッ、ア゛ッ、アァ゛~……」  潰されるように刺激された瞬間に、目の前にチカチカと星が飛び、俺はビクンッと腰が跳ねると意識せずに再び射精してしまう。  「ァ゛ッ……、ア゛~~~~……」  「また出ちゃったね、気持ち良かった?」  白濁を出し、気持ち良さにヒクヒクと喉が震えている俺の唇にスリッとかすめるようにレイちゃんが唇を合わせる。  …………、あ、キス…………?  ボウッとする頭でも唇の感触は生々しく、離れていく唇を追いかけるように俺は顔を動かすと  「ん?どうしたの?」  俺が何をしたいのか解らなかったレイちゃんが距離をおこうとした顔を止め、そう俺に尋ねてくるから、俺はそのまま近くにある彼女の唇を舌を伸ばしてペロリと舐めた。  俺が唇を舐めた事が意外だったのか、レイちゃんは驚いたように目を見開きしばらく固まっていたが、俺がずっと唇を舐めていると彼女も自分の舌を伸ばして俺のと絡める。  ンゥ……ッ、キス……気持ち、良い……ッ。  舌だけを絡めていたが、レイちゃんがもう少し俺との距離を詰めた事で、唇も触れ二人で深く口付けを交わす。  「フゥ、ンッ……、ンン……」  心地良い感覚に俺の吐息も甘いものへと変わっていく。  俺は夢中で彼女とディープキスをしていると、彼女はゴソゴソと腕を伸ばして何かをしていて、一度名残惜しそうに俺から唇を離し俺に優しい眼差しを向けながら  「清文君、キス好きなんだ?」  言いながらスリッと頬を撫でられ、離れていく指先にもっと撫でて欲しくて、その指に俺から頬を擦り寄せると  「……ッ、何それ……可愛いね」  一言ポソリと呟いて、チュッと軽く唇にキスすると、腕を伸ばしてベッドヘッドに置いてあった物を掴み俺の目の前にさらす。  レイちゃんが手に持っているのは、ヘアゴム。  小さなパッケージに入っているゴムを取り出すと  「今度は中でイッてみようか?」  「……………、は、ぇ……?」  中でイクとは……?何を言っているんだ?  レイちゃんの言っている事の意味が解らず、ジッと顔を見詰めていると彼女は俺の視線に気付いてニコッと笑顔で  「さっきよりもきっと気持ち良いよ?」  取り出したゴムを手に持って、スススと上半身から下半身へと下ろすと、先ほど達したばかりなのにもう半勃ちになっている俺のモノを掴み  「ケド、こっちではイカさないね?」  そう言って持っていたゴムを半勃ちになっているモノと睾丸の付け根部分にギチッとはめる。  「ンァ……ッ、何、して…………ッ」  ゴムでキツく縛り上げられている感覚に、俺は眉間に皺を寄せて彼女に呟くと  「大丈夫だよ、さっきよりも気持ち良くなるって言ったよね?」  中に入ったままの指は、今度は上下にスライドさせるように擦るのでは無く、左右に揺らすように動きを変える。  「~~~~ッ♡ア゛ッ、ヒ、……ッ?」  「こっちの方が好き?」  挟まれたか所をブルブルと揺さぶられ、全身に力が入った俺は、ピンッと脚が伸び腹筋が痙攣し始める。  「ァ、ア゛~~~ッ♡それ、……ヤバ、い」  先程の両側から押し潰されるのもヤバかったが、揺さぶられる感覚はまるで叩かれているようで……、俺の口から甘い矯声が漏れるとレイちゃんは  「気持ち良さそう……ッ、お腹フルフルしてるし……、イキそう?」  俺の耳元でそう呟き、空いているもう片方の手を痙攣している腹の上に置くと、グッと力を入れて押す。  「ヒッ、ア゛~~~……ッ、お゛♡……ングゥ……」  押された圧迫感で、中で弄られてプックリとしているところが押し潰されると同時に左右に叩かれる感覚が合わさり、俺はビクンッと体を跳ねさせ背中をしならせてしまう。  「お?ナカイキ出来そうだね?」  レイちゃんの言葉が聞こえてくるが、何を言っているのかは理解できずに、それよりも自分が変なイキかたをしてしまいそうで恐怖の方が上回る。  俺のモノはゴムで射精をせき止められている為、緩く先走りみたいにピュッ、ピュッと漏れる感じに出るだけで、気持ち良く射精出来ない歯痒さと体の奥から与えられる快感で脳が焼き切れてしまいそうだ。  「い、イ゛ヤだ……ッ、止めッ、で……」  「だから、違うじゃん?気持ち良いでしょ?」  言いながらレイちゃんが強く腹を押した瞬間、揺さぶられているか所と上からの圧力が加わり目の前が真っ白になる。  「~~~~~ッ♡♡♡」  声にならない喘ぎに喉を仰け反らせ、ハクハクと空気を噛むと  「あ~~……ッ、上手にメスイキしてるね?凄い指締め付けてる……」  経験したことの無いイキ方に、全身を震わせながら長く射精に似た快感を体の内側で体感する。  くたぁ。と体から力が抜けると彼女の指がゆっくりと俺の中から出ていくので、これでやっと開放される。と思っていると  「はぁ……ッ、限界……」  レイちゃんは小さく呟いて一度俺の唇を奪い、穿いているスカートを捲し上げながら  「今度は一緒に気持ち良くなろうね?」  ニヤリと笑って言う彼女に、やっとまともなセックスが出来るのか……と少し安堵している自分がいたが、捲し上げたスカートの中から見えたのは女性の下着から見慣れた勃起したモノで………。  俺はそこで完全に思考がストップしてしまい、ジッとそのか所を凝視してしまう。  ……………、え?……、は?…………俺の目の前にあるのは……チンコ……か?  ヘアゴムを取った時に一緒に持っていたのかコンドームをいきり勃っている自分のモノに装着し、一度俺の上半身を跨ぐとローションを手に取ろうとして傾いた彼女のロングヘアが、丁度縛られている俺の近くにきたので、俺は毛先をグッと掴みながら  「な、何を……ッてか……、誰……ッ!?」  あまり頭の回らない状態で、全てを上手く喋る事ができない俺に  「あ……ッ、髪引っ張ったら……」  レイちゃんは少し狼狽えるようにそう呟きながら頭のてっぺんを自分の手の平で押さえつけようとしていたが、それよりも俺の引っ張るスピードが早かった為か、ズルリと長い髪が彼女の頭から剥がれ落ちた。  「……ッ!!?!!?、オマッ……誰!?」  ズルッと落ちた髪の衝撃に俺は掴んでいた手を離すと、髪はそのままベッドの下へと落ち、俺の目の前にはショートカットの化粧をしている綺麗な男がいるだけになる。  「あ~~……、バレた……」  気まずそうに呟くレイちゃんは、一度自分の髪をクシャリと掻き混ぜ次いでは大きく溜め息を漏らすが  「ま、でも関係無いか……」  開き直ったように放った言葉の意味を考える暇もなく、レイちゃんは再度ローションを手に取り蓋を開けるとトロトロとゴムを装着した自分のモノへと垂らして何度か扱く。  そうしてさっきまで自分の指を入れていた孔ヘ擦り付けるように手でモノを動かして……。  「……ッ、や……う、そ……ッだろ……?」  まさか………、そんな凶器を………入れないよな……ッ?  女装している驚きに目を奪われていたが、スカートから見えたモノは俺と同等かそれ以上の代物……。華奢な体からは想像出来ないご立派なソレが、俺の中へ入るとも思えず俺はゾッとして顔から血の気がスワッと引く感覚になるが  「怖がんなくても大丈夫だって、現に早く欲しそうにヒクついてるし、俺上手いから」  さっきまでの柔らかな口調では無くなり、男だという事を意識させる物言いに俺は混乱する。  てか、誰だよッ!!つ~か、女装とか質悪い悪戯……ッ  色々と情報量が多すぎて自分の頭が追い付かないのを良い事に、擦り付けていたモノがユックリと俺の中へと侵入してくる。  「ア゛ッ!!……カハッ……、止め、ろッ!」  「ッ……、拒否んないでよ……コッチ触ってやるから……」  ヘアゴムでせき止められているモノの先端を手の平で包まれクルクルと回されるように触られれば、気持ち良さに体の力が抜けていく。  「ンッ……あ、ァ~~~……」  射精したいのにずっと止められているモノには刺激が強過ぎて、俺はイキたくて触られている手の平に擦り付けるように腰を浮かす。  「ハッ……、気持ち、良い……」  何度か先端を入れたり出したりしているレイちゃんは、気持ち良さそうにはぁ。と吐息を吐きながらそう言うと力の抜けた俺の体の中に自分のモノを推し進め、一番太いカリ首部分が収まり、そのまま先程よりもスムーズに俺の中へとモノが入ってくる。  「ハァ、ア゛~~……ッ、ンウゥッ」  いっぱいに広げられミッチリと俺の中に入っているモノが、指で叩いてふっくらしているか所をグリリッと押し潰し、抉るように腰を動かすとビリビリと指とは比べものにならない快感が体を駆け抜ける。  「ンゥ~~ッ♡ア゛ッ、ソレ゛、ダメだ」  「ン~?駄目じゃ、無いだろ?」  レイちゃんは俺の反応を見ながら執拗に良いか所を自分のモノであてながら耳元で囁くと、顔をずらして俺の唇を奪い、更に腰を奥へと進めていく。  「ン゛~~……ッ、ン、ンゥ゛……」  奪われた口の中にぬるついた舌の感触。歯の裏側や頬の内側を舐められ、上顎を舌先でチラチラと愛撫されて鼻で息を吸うのも追い付かない。  奥まで入ってきたモノは少し馴染むまで止まっていたが、キスで体の力が抜けるとそのタイミングでレイちゃんは腰を大きく振り始めた。  「ングッ……、フゥン、ン゛ッ……ン゛~~~♡♡♡」  さっきとは違い押し潰して抉るような感覚から、カリ首で引っ掻くような動きと奥の内壁を擦られる感触に、何度も中でイク波に攫われる。  口を塞がれ逃げ場を失った快感が俺の思考にボヤをかけ、もう気持ち良く達してしまいたいという気持ちだけが残る。  「ッ、あ゛~~……、メッチャ絞ってくる……、イキそう?」  俺が中でイッている事が解るのか、唇を離したレイちゃんが覗き込むように俺に尋ねてくるが、俺は快感に呑まれていて答える事が出来ない。  そんな俺を見て眉間の皺をさらに深くしたレイちゃんは  「アッハ……、気持ち良さそうな顔して……」  そう呟き、追い上げるように腰の動きを早く重くしていくレイちゃんの下で、俺は揺さぶられる。  「ア゛ッ、も、……ッもぅ゛……ダ、メだッ……」  「ン?イク?」  「は……ッ外し゛て゛ッ!……ッちんぽ、のぉ゛ッ……」  「イッたら外してあげるよ?」  「イ゛ッだ……、~~~ッ♡、も、……イッだ……から゛ぁ……」  「ン~~?」  何度も中で甘イキしているのに、俺の言葉を無視して腰を振るレイちゃんの腕に、縋るように拘束されている両手を伸ばして掴むと  「……ッあ~~……、何ソレ……クッソ可愛いな……ッ」  無意識にしてしまった俺の行動に煽られたのか、苛つくように呟いたレイちゃんが、ドチュンッと強く叩きつけるように腰を打ち付けた刹那、ガクガクと足先まで痺れるような感覚に俺は息を呑んで背中をくねらせる。  「---~~~ッ♡♡♡、ぁ、あ゛ぁ゛~~ッッ!イ゛ッ……グ、イクッ♡イ゛~~……♡」  「クソッ、俺も……ッ」  内壁が衝撃によって収縮し、中に入っているモノをキュゥウッと締め付ける感覚に、レイちゃんも堪らない吐息を吐き出しながら、俺の中でビュルル~と射精している。  ゴム越しでも出ているのが解るほどに締め付けているのに、レイちゃんは出しながらそれでも腰を動かしていて……。  「ヒィ゛……ッ♡、イ゛ッた……、イッだから……、動く……ッなよぉ……♡」  「……ッ、余韻イキ……してる、じゃん?……はぁッ、……ッ気持ち、良い……」  奥に入れていたモノを徐々に手前まで抜き差ししながら移動させ、弱いところにあてるように動かされ俺は簡単に喘いでしまうと  「上手にイケたから、……ッ外してあげるよ……」  言いながらベッドヘッドに片手を伸ばしてゴソゴソとし、何かを掴むと俺のモノに嵌めているヘアゴムに小さい鋏をあてがい  パチン。  鋏でヘアゴムを切った途端、せき止められていた精液が上がってくる感覚にゾゾゾッと腰から快感が迫り上がり太腿がブルブルと震える。  「ハァ……ッぁ……、ンゥ、イ゛~~ッ♡」  尿道を通って、勢いの無い精液が漏れるように溢れる。それでも普通に射精するより何倍も気持ちの良い感覚に、俺は歯を食いしばり喘ぐと  「たくさん出るな、最後まで絞ってやる」  レイちゃんは漏れている俺のモノを掴み、絞るように上下に手を扱き始める。それと同時に少しずつ萎え始めた自分のモノを俺の中からユックリと引き抜き、スッと体の位置をずらすと顔を下へとおろす。  おろした先には俺のモノがあって……、レイちゃんは口を開き漏らしている俺の先端を含むと、ズゾゾッと音を立てて吸い上げる。  「ンァッ!……ッ、何、して……」  扱き上げる手の動きと口で吸い上げられる気持ち良さに、俺は喉を仰け反らせながら言うが  「ンゥ……ッ、ハァ……全部出ただろ?」  チュッと音を立て俺のモノから口を離し、コクリと喉を鳴らし顔を上げたレイちゃんと視線が絡み……。  「……ッ」  視線が絡んだレイちゃんは口元をペロリと舌で舐めているが、それが凄く扇情的で……俺はまたゾクリと自分の体の奥が疼く感覚に戸惑ってしまうと  「……………、まだ物足りない……か」  そう言って再び俺の上へと覆いかぶさるように上半身をあげた体が近付いてきて  「あ……、嘘……ッだろ……?」  呟いた台詞は唇に奪われていた。

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