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第5話

三条に押し倒され、キスを受ける。 可愛いキス。 少し大胆なキス。 出来なかった日々の数だけするんじゃないかとおもうくらい沢山。 ちゅっ、と時々リップ音がするのもたまらない。 「……口を…開けて、ください」 あ、と開けると、三条の舌が入り込んできた。 舌先で同じところを舐める。 かと思えば先を吸う。 我慢の分だけ大胆だ。 流れ込んでくる唾液を飲み込み、されるがまま─時々舌を食むが─キスを受ける。 三条がしたいように。 「…もう少し…だけ」 頬に触れると一瞬ドキッとする顔をし、また唇をくっ付けてくる。 本当に成長期だ。 「やっべぇ。 勃ちそう」 「…嬉しいです」 「な、キスでこんななら、生セックスはどんなだろうな」 キョトン…とした目が、一層クリッとすると、次の瞬間耳まで真っ赤になった。 想像力豊かな子は、いやらしい想像まで豊かで羨ましい。 なにを想像したのか聴きながらのセックスも良いが、流石に今日すぐにがっつく訳にもいかない。 この子はこれから帰宅し、家族との時間を過ごすのだから。 月曜日からは独り占めさせてもらうので、弟たちへのせめてもだ。 「……」 「な、はーると」 なにも言えないその顔は、あの日のまま。 かわったところと、そのままのところ。 当たり前だが、その2つが見られることが嬉しい。 すごく。 「少し抱き締めさせてくれ」 「重くないです…?」 「全然。 遥登の重さ」 「でも、背も伸びましたし多分体重も増えてますよ」 「遥登の面積増えて嬉しいって」 背中を擦ると三条は嬉しそうに体重を預けてきた。

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