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第13話
「……なんで、みんな早いの…」
「俺、仕事だし」
「あーと、ほいくえん!」
まだ眠そうな顔の優登がリビングへと顔を出した。
春休みのいつもならまだ寝ている時間だ。
なのに、眠そうな顔で顔を出した。
「兄ちゃん、学校行く時声かけて。
寝てたら起して」
「え、良いけど…」
「赤ちゃん、ウインナー頂戴」
「あかちゃんじゃないよっ」
綾登にちょっかいをかけながら、のそのそと炬燵に潜り込むと静かになった。
折角の春休みなのだから、もっと寝ていれば良いのに。
だけど、嬉しい。
「なっと、おいしいねぇ」
「美味しいな。
美月ちゃんのご飯はどれも美味しいね」
「うんっ」
ゆるゆるの頬のまま、朝食の続きを食べる。
さ
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