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第106話
「美味しいです!」
もちもちのだいふくを頬張る顔に力が抜ける。
セックスの時の顔も良いが、この顔も良い。
つくった表情ではなく、心の底から思ったことが表情に出る素直さ。
それが三条らしくて良い。
「美味いな」
「はいっ。
今度は俺が買ってきますから、また一緒に食べてください」
「楽しみにしてる。
けど、無理すんなよ。
まだ給料もらってねぇんだから、貯金崩してんだろ」
「大人みたいなこと言いますね…」
「大人だからな」
もう一口噛ると、三条も頬張った。
もちもちなのはどれだろうな。
「ご馳走さま。
ゲームでもすっか?」
「良いんですか…っ」
「週末だからな。
酒も飲むか?」
「うわ、自堕落です!」
「大人だからな」
嬉しそうな声を背後にゲーム機を取りに腰をあげる。
会えない時間を共有出来るようにと思ったが、案外遊ぶもので、こういう時にも遊べるので本当に買って良かった。
ソフトも自分が子供の頃とは違い、クレジットでダウンロード出来るとなればつい買ってしまう。
「ご馳走さまでした。
美味しかったです」
「ん。
コントローラーこれで良いか?」
「ありがとうございます。
正宗さん、案外ゲームするんですね。
沢山あります」
「子供の時にやってたやつあったからな。
やるか?」
「はいっ。
したいです」
等身大の伸びのびした笑顔の隣に並び腰を下ろす。
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