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第139話
古津の分のコーヒーも揃うが、生憎これから授業だ。
名残惜しいと言われればそうだがこれも仕事。
恋人にしこたま美味い物を食わせたいので気持ちを切り替えなければ。
チラリと時計を確認し、向かう準備をする。
教科書、ノート、ペンケース。
それから確認テスト。
自己紹介と確認テストだけで1時間が過ぎるので教科書は必要ないが一応だ。
「採点出来ますか?」
「流石に出来ると思います」
ま、そんなことは心配していない。
この顔が見たいだけ。
更に、ポン、と手のひらに落とすのはキャラメル。
パッと明るくなる顔に背中を押される。
やっぱり、教え子は可愛い。
「水分補給もしてくださいね」
「はい」
キャラメルに付箋の貼り付けられているのに気が付き、視線が落ちる。
すぐにふにゃっとする顔に後ろ髪引かれながら準備室を後にする。
この顔の為に今日も真面目に勤務だ。
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